2023陸前高田市長選/両陣営 総決起大会開催へ 佐々木氏21日、戸羽氏22日 29日の告示まで2週間

戸羽太氏

佐々木拓氏

 任期満了に伴う陸前高田市長選は、29日(日)の告示まであと2週間となった。現時点で立候補を予定しているのは、表明順に、4選を目指す現職の戸羽太氏(58)=高田町、無所属=と、元農林水産省職員で新人の佐々木拓氏(59)=広田町、同=の2人。佐々木氏陣営は21日(土)、戸羽氏陣営は22日(日)にそれぞれ総決起大会を開き、〝決戦〟での勝利を期す。(7面に関連記事)


 総決起大会の会場は、いずれも高田町の奇跡の一本松ホール。佐々木氏陣営は21日午後6時30分から、戸羽氏陣営は22日午後2時から開催する予定となっている。
 3期目の戸羽氏は、昨年9月の市議会定例会で出馬を表明。「市民の暮らしと仕事を全力で守る」と強調し、公約として▽物価高騰、新型コロナウイルスへの対応▽地域交付金制度の継続▽ノーマライゼーションという言葉のいらないまちづくりの発展▽保育園児への米飯提供──などを打ち出している。
 市議時代からの後援会(丹野紀雄会長)や戸羽氏の過去の市長選を支えてきた政治団体「あたらしい陸前高田市をつくる市民の声」(戸羽照夫会長、市民の声)、現役世代による有志団体の3組織が連動してバックアップ。ラインやフェイスブックなど、SNSも積極的に取り入れている。
 各地で演説会やミニ集会を重ね、今年に入り休日を使って地域回りに出向く機会を増やした。
 佐々木氏は昨年12月に農水省を退職し、同月、陸前高田市内で記者会見を開いて出馬を表明。「復興の先に、かじを切れ」をキャッチフレーズに掲げ、公約には▽給付型奨学金制度の創設▽若者の働く場の創出・誘致▽農林水産業の振興▽地域医療の充実と在宅医療拡充へ向けた政策の推進──などを挙げる。
 後援会(菅野修一会長)は、市内の町別に計8支部を構築。「一人でも多くの人の意見に耳を傾けたい」と、草の根的な活動を軸とし、地元・広田町を皮切りにあいさつ回りに汗を流す。
 ミニ集会も頻繁に開催。地元の有志や同級生を中心とした後援会女性部も立ち上がり、今月6日には同部による集会があった。ツイッターで連日、集会の日時を発信してPRしている。
 戸羽氏、佐々木氏どちらも政党推薦は要請しない。現時点で両氏のほかに、立候補の動きは表面化していない。
 市選管によると、昨年12月1日現在の有権者数は1万5915人(男7674人、女8241人)。前回の選挙当日有権者数より767人少ない。前回の投票率は78・38%だった。(高橋 信)