気仙3市町は250人 昨年の運転免許返納者数 県警まとめ 前年比17人減
令和5年1月25日付 7面

県警は、昨年の運転免許自主返納受理状況をまとめた。昨年1年間に県内で運転免許証を自主返納した人は4278人(前年比456人減)。気仙3市町は250人(同17人減)で、免許返納者数が過去最多となった令和元年から3年連続の減少となった。
気仙における昨年の自主返納者を市町別にみると、大船渡市が145人(増減なし)、陸前高田市が93人(前年比13人減)、住田町が12人(同4人減)。年齢別では、75歳以上が191人(同1人減)と全体の7割以上を占めている。
県警によると、本県での交通事故の発生件数は減少傾向にあるが、交通事故に占める高齢ドライバー(65歳以上)の割合は依然として大きい。昨年の県内における交通事故死者数は37人で過去2番目に少ない人数だったものの、このうち高齢ドライバーが原因となった事故は19件(約55%)で全国ワーストの値を記録したとし、▽運転に自信がなくなった▽あまり車を運転しない▽身体の不調など運転に不安がある▽交通事故を何度か起こしている▽家族に心配されている──といった高齢者らに、免許返納を考えるよう勧める。
免許返納後は、免許証の所持経歴が記載される「運転経歴証明書」の交付を申請することができる。免許証に代わる公的な身分証明書として生涯使うことができ、住所変更や再発行も可能だが、自主返納後5年以上、または運転免許失効後5年以上が経過している場合や、交通違反などによって免許取り消しとなった場合は交付を受けることができない。
このほか、昨年5月からは、安全運転支援装置が搭載された普通自動車(サポートカー)のみ運転することができる「サポートカー限定免許」の取得も可能に。▽運転免許証の住所が県内であり、有効な運転免許証を提示することができる人▽第一種普通免許を保有している人(運転免許証の種類欄に「普通」の表記がある)▽第一種普通免許にかかる上位免許(大型、中型、準中型、大型二種、中型二種、普通二種)を保有していない人──に該当する人は年齢や経験に関係なく申請することができ、活用を呼びかけている。
免許証の自主返納などに関する相談は、最寄りの警察署や県警の安全運転相談ダイヤル(#8080)でも受け付けている。
気仙3市町における運転免許自主返納者数の推移は別掲。