ピーカンナッツで健康に りくカフェが弁当提供 高田高生がレシピ考案
令和5年2月10日付 6面

陸前高田市のNPO法人・りくカフェ(鵜浦章理事長)は7日から、地元の高田高校生考案レシピを元に作ったタイアップ弁当の提供を始めた。ピーカンナッツを用いたもので、健康面も考慮した生徒らの創意工夫の光るメニューを通じ、市民に食の楽しさや大切さを伝えている。
りくカフェは、住民の健康、生きがいづくりに関わる取り組みを展開。この一環で、毎年気仙の高校生とタイアップした弁当を作り、宅配にも応じながらカフェで提供している。
今回テーマにしたピーカンナッツは、抗酸化作用があり、アルツハイマー病予防に有効とされる食材。同市がピーカンナッツによる地方創生プロジェクトを推進していることから、健康に役立つ食材の認知度向上を狙った。
レシピを考案したのは、高田高校の家庭科の授業で「フードデザイン」を学ぶ2年生15人で、昨年に夏休みの課題として提出。りくカフェスタッフが健康面や季節の食材を考慮してアレンジした。
7、8の両日に提供した第1弾の弁当は、揚げたナッツの香ばしさが食欲を誘う「鶏ささみのピーカンナッツ揚げ」や、シャキシャキした食感が魅力の「はやとうりの無限サラダ」など5品目で構成。2日間で120食余り作った。
8日には、メニューを考えた生徒らにも弁当を配布。地域の団体とコラボレーションして生まれた弁当を食べた生徒らは、「おいしい」と喜びつつ、毎日の食について考える大切さも感じ取った。
弁当は、メニューの異なる第2弾を15日(水)に、第3弾を22日(水)に提供する予定。「ピーカンナッツのクリームパスタ」「ピーカン春巻き」といったメニューが続く。
りくカフェの鵜浦淳子理事(66)は「生徒考案のメニューは、はじめは〝どうなるんだろう〟と思うものもあるが、試しに作ってみるとおいしくて、みんな驚く。ぜひ味わって食べてもらいたい」と語る。
また、「コロナ禍が落ち着いたら、生徒の皆さんと一緒に調理をするような場もつくりたい」と取り組みの発展も願っていた。