岸壁彩る 春色到来 イサダ今季初水揚げ 大船渡市魚市場 16隻で計42㌧「これから」(別写真あり)
令和5年2月23日付 7面
三陸沿岸に春の訪れを告げるイサダが22日、大船渡市魚市場に今季初めて水揚げされた。同日は、16隻が計42㌧を漁獲。初水揚げは昨年より2日早かったものの、数量は3分の1以下にとどまった。青空の下でイサダが岸壁を鮮やかに彩り、関係者からは「例年よりも大きい」「これから」といった声が聞かれた。(佐藤 壮)
イサダはツノナシオキアミの別称で、主に養殖や遊漁の餌として流通。県内では食用としての需要拡大を図ろうと、付加価値向上に向けた研究も進む。
水揚げのカゴは桜色であふれ、魚市場を色鮮やかに彩り活気をもたらす。例年、3月ごろまで水揚げが続く。
岩手県内は今月16日から漁期に入ったが、しけ模様などで休漁が続いた。22日は、山田沖などで漁獲した漁船が午後2時30分ごろから続々と接岸。大船渡湾内では、穏やかな青い海を進む漁船の光景が相次いで見られた。
市魚市場の南側岸壁では多くの買い受け人らが見守る中、慌ただしく水揚げ作業が行われた。トラックやフォークリフトが次々と行き交い、活気に包まれた。
初日は16隻が30㌔入りカゴ合わせて1401個を水揚げした。入札では、1㌔当たり85円~76円の取引に。早速、市内事業所などに運ばれ、食品利用での加工が行われた。
県沿岸漁船漁業組合の組合長理事を務める第二十一志和丸の志田恵洋船頭=大船渡市赤崎町=は「(冷水でイサダが来やすい)親潮らしきものが来ているような感じはなかったが、例年よりも大きかった。群れは決して濃くなく、沖合で天候に左右されやすい場所。数量はちょっと少なかったが、これからではないか」と語った。
市魚市場を運営する大船渡魚市場㈱の千葉隆美社長は「やはり、春漁が始まったという感じがする。昨年に比べると少なかったが、今後の漁況に期待したい」と話していた。
今季の漁獲枠は、昨年に続き、岩手、宮城両県いずれも9000㌧に設定。令和2年比で4割減を維持し、中長期的な資源確保を見据える。
県内のイサダ漁は平成30年、31年と1万㌧台で推移したが、令和2年に1561㌧に激減。3年、4年実績はいずれも前年超えだったが、低水準が続いている。
県水産技術センターの水産情報配信システムによると、県全体の4年実績は数量が5135㌧で、金額は3億4887万円。前年比で数量は1・7倍となったが、1㌔単価が200円台から60円台に落ち、金額は55%にとどまった。
このうち、大船渡は数量2433㌧、金額1億7673万円で、いずれも約半数を占めた。





