春の魅力 見つけよう 新しい〝風物詩〟掘り起こし 関東の学生らが市内で取材活動 PRポスター制作へ(別写真あり)

▲ イチゴの生産現場や大船渡市の「つばきまつり」などの取材を通じ、学生たちが気仙ならではの〝春〟を探索

 「陸前高田イタルトコロ大学」が主催する「気仙辺辺の春を探して2023」は27日、陸前高田市内で始まった。関東の大学生たちが3月1日(水)までの3日間にわたって、気仙ならではの〝春〟の魅力を掘り起こし、PRポスターなどを作成する。気仙地方の風物詩や名所、習慣などの歳時記を盛り込んだ書籍『気仙辺辺の四季』(さいとう製菓発行、企画編集・東海新報社)にはまだ紹介されていない新しい魅力を見つけようと、学生らは地域住民の協力を受けながら気仙両市で取材にあたっている。
(鈴木英里)

 催しは、岩手大学と立教大学が共同運営する陸前高田グローバルキャンパスによる事業「陸前高田イタルトコロ大学」が、全国の大学と地域を結びつける取り組みの一環として企画。今回は早稲田大学(東京都新宿区)と立教大学(同豊島区)から、被災地の復興や地域作りに関心を寄せる有志ら16人が参加した。
 学生たちは4グループに分かれ、それぞれ「春呼び人」と呼ばれる陸前高田市民の助言と協力を得ながら、同市の事業所や、第一次産業の現場、大船渡市の「三陸・大船渡つばきまつり」などを取材。1日にはその成果を盛り込んだポスターや記事を発表し、最優秀を競う。
 大槌町でもフィールドワークを行ったことがあるという、立教大学社会学部メディア社会学科3年の不二山七海さんは、「震災について学ぶだけではなく、地域が新たに作り出している魅力を探し、自分なりに発信できたらと思って参加した。伝統工芸品にも関心がある。豊かな自然と合わせて、この地の魅力を見つけられたら」と意気込みを語った。
 また、唯一学生の「春呼び人」として参加した盛岡大学文学部日本文学科4年の齊藤美貴子さん(陸前高田市広田町出身)は、「地元を散歩して、季節の移り変わりを感じることが昔から好きだった。今回は私も初めて行く場所もいくつかあり、今まで知らなかった新しい発見ができるのではないかと楽しみにしている」という。
 その上で齊藤さんは「私たちよりさらに下の世代に、震災のことやまちのことを伝えていくのが、今後は一層大事になるといわれている。同年代の人たちの中から、また陸前高田を思ってくれる人が増えてくれたらうれしい」と、取り組みに期待を寄せた。
 『気仙辺辺の四季』はさいとう製菓の協賛を受け、平成10年から東海新報紙上で月1回連載された企画広告。気仙の人が気づいていない地元の魅力を伝え、ガイドブックとしても活用してもらおうという狙いで書籍化されており、学生たちは事前に同書を読み込んだうえで企画に参加した。また、新たな〝辺辺の春〟を取り上げたポスターは、コンテスト終了後にさいとう製菓の店舗に掲示し、東海新報紙上でも紹介するほか、SNSなどを通じて発信される。