今出山の坑道跡 正確に 「黄金の海」と産金遺跡研究会 金山文化発信へ位置把握(別写真あり)
令和5年3月19日付 1面
気仙の地域資源や歴史を生かしたまちづくりに取り組む「黄金の海・ケセンプロジェクト」(新沼英明会長)と産金遺跡研究会(野村節三会長)は18日、大船渡市の今出山山頂部で坑道跡の確認作業を行った。緯度や経度を正確に把握することで、トレッキング時の活用など、金山文化発信や観光振興への波及を見据える。
同プロジェクトは、産金の歴史や海とのかかわりに理解を深め、観光振興、交流人口の創出などを図ろうと平成28年に設立。本年度の活動では、組織内の金山探索チームが中心となり、今出山金山の案内図作成を進めている。
さまざまな資料に残る坑道口の位置を、国土地理院の地図に落とし込むことで、緯度や経度、標高などを推計。岩手、宮城両県の歴史愛好家らで構成し、幅広い角度から郷土の歴史を探ってきた産金遺跡研究会と共同で実際に足を運び、位置や経路などを確認しようと、両組織から計10人が集まった。
山頂部から北東方向を約20分かけて歩いて下り、立根町側の「旭坑」からつながる坑道口を目指した。急斜面が続く中、降雪のため坑道部そのものへの到着は断念したが、近隣部の緯度・経度を確認し、周囲の目印となる木なども把握した。
今出山は江戸時代に仙台藩の直山となり、金山奉行によって管理操業された。昭和前半まで続き、三陸町越喜来甫嶺側は比較的足を運びやすい一方で、山頂部は知られていない場所が多く、山道からの経路も分かりにくい。
同プロジェクトなどでは、周囲が見渡しやすい落葉時期に合わせて調査を重ねることで、各坑道部の実測データを把握する方針。25日(土)にも活動を予定している。
活動に参加した新沼会長(63)は「金山の坑道の位置に、ポイントを付けるなどして、トレッキングの際にスマートフォンなどで確認してもらい、観光振興につながれば」と今後を見据える。
産金遺跡研究会の新沼紀三副会長(79)は「頂上付近には、いい鉱脈があったといわれている。こうした活動成果から、子どもたちに案内できるような環境づくりや、より多くの人々が今出山に足を運ぶ整備が実現してほしい」と話していた。






