統合控え最後の入学式 世田米、有住両中学校 1年生計28人迎える(別写真あり)

▲ 〝チーム有住〟の一員に加わった新入生たち
▲ 世田米中最後の入学式に臨む新入生17人

 新設統合が決まり、本年度末をもって閉校する住田町立世田米中学校(遠山秀樹校長、生徒57人)と有住中学校(村松正博校長、生徒38人)で6日、現在の校名では最後となる入学式が行われた。両校合わせて28人の1年生たちは、それぞれ世中生、有中生として誇りを持ちながら歴史を刻んでいくことを誓った。両校は来年度、「住田中学校」として新たな一歩を踏み出す。(清水辰彦、菅野弘大)

 

伝統学び実りある生活を 世田米

 

 世田米中には本年度、男女計17人が入学。式には在校生と教職員、保護者、来賓など約100人が出席し、盛大な拍手で入学生を迎え入れた。
 入学生一人一人の名前が呼ばれたあと、遠山校長が「将来、『自分はこうなりたい』という夢の実現へ向けた道の主人公は、皆さん自身。自分で考え、決めて実行すること、思いやりを持って人に接することを大切に、自分の可能性を信じ、諦めずに努力し、中学校生活が充実したものになることを願う」と式辞。次いで、同町教育委員会の松高正俊教育長が告辞、佐々木圭一PTA会長が祝辞を述べた。
 歓迎の言葉では、在校生を代表して及川絢音生徒会長(3年)が「中学生として新たな一歩を踏み出す皆さんには、期待と不安があると思う。分からないことがあったら私たち2、3年生を頼ってほしい。世田米中としての最後の一ページをよりよいものにできるよう、ともに日々の生活に励んでいこう」と呼びかけ、在校生が歓迎の歌として『絆』を合唱した。
 新入生代表の菊池真由さんは「楽しみもあるが、新しい環境に不安なこともある」と心境を語りながら、「先輩方が築き上げてきた伝統を学び、実りある中学校生活を送りたい」と誓いの言葉を力強く述べた。
 結びに校歌を斉唱。入学生たちは緊張した面持ちながらも、これからの中学校生活に期待を膨らませた様子だった。


未来へ語り継ぐ一年に 有住

 

 有住中の入学式では、在校生や教職員、保護者、来賓など約80人が見守る中、男女11人の1年生たちが堂々と入場した。
 一人一人名前が呼ばれると「はい」と元気に返事。村松校長は「有住中学校は本年度で閉校する。この一年を記録に残る、未来に語り継ぐことができる年とし、仲間とともに前へ進んでほしい」と式辞。
 町教委教育長職務代理者の高橋誠治教育委員の告辞に続いて、在校生代表の小野夏樹生徒会長(3年)が歓迎の言葉を述べた。
 この中で小野生徒会長は、最後まで物事を立派にやり遂げるという意味の「有終完美」を生徒会スローガンに掲げていることに触れ、「日々の活動やいろいろな行事に、『有住中として最後になる』という思いで取り組んでほしい。いつまでも有中の伝統や輝きを残していこう」と呼びかけた。
 新入生代表の佐藤祐人さんは「早く中学校の生活に慣れて、楽しく、充実した生活を送りたい。有住中最後の入学生として、これまでの伝統を受け継ぎ頑張りたい」と声高らかに誓った。
 誇らしげな表情で校歌を斉唱した新入生たちは、〝チーム有住〟の一員として実りある学校生活を送っていこうと、気持ちを一つにしていた。