制服 男女の別なくす 有住中が選択制導入 来年度の統合も見据え

▲ スカートやスラックスを選択できるようになった有住中(6日)

 住田町立有住中学校(村松正博校長、生徒38人)では、新年度に合わせて制服を選択式とした。スカートかスラックスを選べるようにするなど男女の別をなくしたもので、今月6日に開かれた入学式には、多くの女子新入生がスラックス姿で臨む光景が見られた。
 有住中の制服は、昭和46年に下有住、上有住、五葉の3中学校が統合し開校して以来、男子は詰め襟タイプの〝学ラン〟にスラックス、女子はセーラー服タイプの上着にスカートとしてきた。
 同校と世田米中学校は本年度末をもって閉校し、来年度に新設統合して「住田中学校」となる。統合後の制服は現在、検討委員会においてデザインなどを協議している段階にあるが、ブレザータイプとなり、スカート、スラックスを選べるようになる見通しが立っている。
 現在の1、2年生は統合後も現行の制服を着用できることも踏まえ、有住中では男女を問わない選択制を先行して取り入れた。本年度は男子6人、女子5人が入学。女子の多くがスラックス姿で入学式に臨んだ。
 町内では昨年度、県立住田高校が制服を一新し、「パーソナルユニフォーム」と改めた。規定の制服はなくなり、「ジャケットは紺色で中に白のワイシャツを着用する」というルールを設定。男女の社会的・文化的区別がないジェンダーレスにも対応し、ボトムスはスラックスやスカートなどを生徒個々が選ぶことができる。
 県内でもこうした選択制を導入する動きは広がっており、有住中では町内に住田高校という〝先進事例〟があったことから、スムーズに移行が進んだという。
 町教委では「時代にあったいい取り組みだと思う。統合後の制服も、ジェンダーレスにも対応させていきたい」としている。