未来を担う漁業者に いわて水産アカデミー第5期生 気仙の2人含む6人入講(別写真あり)
令和5年4月14日付 1面

県内漁業の人材育成を目的としたいわて水産アカデミー第5期生入講式は13日、釜石市の県水産技術センターで開かれた。本年度は10代~40代の6人が学び、気仙を含む三陸の海で実践研修を重ねながら、1年間にわたり知識や技術習得に励む。
同アカデミーは、県内の漁業関係団体や沿岸市町村単位で設立された新規漁業就業者協議会、県で構成する「いわて水産アカデミー運営協議会」が運営団体。式には、入講者6人と関係者合わせて約20人が出席した。
受講生を代表し、大船渡市三陸町綾里でホタテ養殖などに携わる元市地域おこし協力隊員の佐々木イザベルさん(43)が、協会長を務める藤代克彦県農林水産部長から研修許可書を受け取った。
藤代部長は「夢や目標の実現に向かってしっかりと学び、仲間や地域の皆さんとのつながりを大事にして研さんを」と式辞。受講生を代表し、釜石市で定置網業などに従事する松木孝貴さん(18)が「仲間同士で刺激し合い、地域に認められる漁業者に」と決意を述べた。
受講者は研修中から県内に居住し、終了後も引き続き県内での漁業就業を目指す。本年度は高校を卒業して間もない10代が4人を占めた。
同センターでは水産業の基礎的な知識に加え、ICT(情報通信技術)や6次産業化などに関する研修を予定。小型船舶操縦士などの免許取得に向けた座学やロープワークを学ぶ時間、修了生との交流も設けられる。
陸前高田市小友町で、家業のワカメ養殖に携わる戸羽爽さん(18)は「実践的な研修を積みたいと思い、申し込んだ。早く一人前になれるように学びたい」と話していた。
第5期入講生と研修先は次の通り。
松木孝貴(釜石市)佐々木イザベル(大船渡市)影田久保隼人(宮古市)熊谷直通(田野畑村)川畑颯羽(同)戸羽爽(陸前高田市)