市政情報 広く発信を 18日に初回 記者懇談会定期開催へ

▲ 初開催の記者懇談会に臨む佐々木市長㊥ら

 陸前高田市は本年度から、記者懇談会の定期開催をスタートさせた。これまでも年4回の定例記者会見を開いてきたが、市政にかかる情報発信を一層進めていこうとの試みで、佐々木拓市長らと大船渡記者クラブ会員各社が参加する。18日に市役所で初回が開かれ、スタートから2カ月となった佐々木市政をめぐる質疑応答などが行われた。
 同市ではこれまで、市議会定例会開会を前にした6、9、11、2各月に定例会見を開き、市長らが定例会提出議案や行事予定を説明し、市政にかかる質疑応答などを行ってきた。
 本年度からの懇談会は、さらなる情報発信や効果的な情報提供を図ろうと企画したもの。市長(市)からの話題提供と報道機関からの質問を柱として、従来の定例会見がある月を除き、月1回開くこととしている。
 初開催となった同日は、市側は佐々木市長と戸羽良一理事、村上幸司政策推進室長ら部課長級職員が出席。大船渡記者クラブは8社が臨んだ。
 佐々木市長は「市政の情報交換が円滑にいくような場にしたい」とあいさつし、給付型奨学金制度の具体的内容検討、七夕まつり継続への支援検討、二又診療所での車いす送迎車両導入と送迎の横田地区への拡大などについて情報提供した。
 このうち、給付型奨学金制度の検討については「制度設計の作業チームを市役所内に設置する。公約として一番最初に掲げたもので、速やかに実現に向けて進め、議会へはかる形にしたい」と語った。導入時期は「いま頭にあるのは新年度」とした。
 記者クラブでは、▽市長就任後の所感▽市長選で掲げた公約▽全国植樹祭▽未利用地の利活用策——の4項目を市長に質問した。
 選挙戦で公約の〝目玉〟となった大学誘致をめぐって、佐々木市長は「この2カ月、いろいろな方々からアプローチなどについての話をいただいている」としたうえで、「誘致しようとしている大学とは違うが、グローバルキャンパスを置く立教大学と岩手大学には震災前から陸前高田と一緒に歩んでいただいている。まずは両大学の関係者に私の考えについて説明し、ご意見を聞くことから始めたい」と述べた。