12期連続で黒字確保 住田観光開発㈱ 第52期定時株主総会
令和5年4月27日付 2面

住田観光開発㈱(松田栄代表取締役社長)の第52期定時株主総会は26日、町役場町民ホールで開かれた。同期(令和4年2月1日~5年1月31日)の業務報告など5議案を原案通り決定。同社が運営する滝観洞観光センターや道の駅・種山ヶ原ぽらんは昨年を上回る売上高となり、物価高騰の影響を受けつつも86万円の純利益を計上し、12期連続の黒字決算となった。
同社は町からの委託を受け、滝観洞観光センターやぽらん、学校給食センターの調理・炊飯加工業務を運営している。総会には、株主124人(3万5000株)中、本人、委任状合わせて63人(2万2800株)が出席した。
議事では、52期の事業報告と貸借対照表、損益計算書などについて審議し、原案通り承認、決定した。
同期の実績を施設別にみると、滝観洞の入洞者数は8176人で、前期を328人上回った。売上高は891万円で、20万円の増だった。
ぽらんの入込客数は3万6715人で、前期比2767人の減少。売上高は7243万円で、前期を810万円上回った。
町による米飯給食の炊飯加工業務を受託して11年目となった学校給食センターの実績は4416万円で、前期比2万3000円減となった。
昨年度は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う移動制限が解除され、観光客の入り込みが期待された1年だったが、ロシアのウクライナ侵攻や円安による原材料費・燃料費の高騰の影響を大きく受けた。
滝観洞は仮事務所での営業ながらも前年を上回る実績となり、ぽらんはレストランの売り上げは減少したが、イーガストすみたでの販売で売り上げを伸ばした結果、全体では前期を932万円上回る1億2040万円の売り上げを確保した。
売り上げ総損益額は前年度から881万円の増。一方で人件費、消耗品費、光熱費などの増額に伴い販売管理費も331万円増え、滝観洞の施設取り壊しによる資産の減少もあったが、最終的な当期純利益は86万円となり、12期連続の黒字決算となった。
本年度は、基本施策に▽滝観洞の年間入洞者1万人▽滝観洞整備に向けての検討▽既存店舗・事業だけに頼らない事業の展開▽イベント開催による集客と交流人口拡大──などを掲げ、事業を展開していく。
町観光協会が総会
住田町観光協会(佐々木慶逸会長、会員57個人・団体)の第57回通常総会は同日、町役場で開かれた。令和4年度の事業報告や5年度の事業計画などを協議し、いずれも原案通り承認、決定。本年度も引き続き、観光による物産・経済の振興、町の知名度向上やPRなどに取り組んでいく。
総会には、本人、委任状合わせて47人が出席。議事では、4年度の事業報告や収支決算書、5年度の事業計画と収支予算、会費、取引金融機関などの各議案を協議し、いずれも原案通り承認、可決した。
本年度は、町内観光資源を県内外に広くPRし、交流人口の拡大による経済循環を生み出すために▽観光による物産・経済の振興▽町の知名度向上・PR──を基本方針に掲げ、観光商品の開発・販促、情報発信、インバウンド、観光基盤づくり推進などに取り組む。