医療の仕事 より身近に 大船渡病院であすまでふれあい看護体験(別写真あり)

▲ 血圧測定などの看護の仕事を体験する生徒たち

 大船渡市の県立大船渡病院(中野達也院長)による「ふれあい看護体験」は9日、同院で始まった。初日は県立大船渡高校の2年生10人が参加し、先輩看護師の体験談を聞くとともに、さまざまな看護の仕事を体験。医療の仕事をより身近なものとし、進路選択の参考とした。体験は11日(木)まで行われる。
 ふれあい看護体験は、中高生に看護の心を理解してもらい、看護職を志す動機付けの一助にしようと、5月7~13日の『看護週間』に合わせて企画。昨年に続き、患者と接触しないなどの感染症防止対策をとって行った。
 今年は3日間で、気仙や釜石市内の高校生32人が参加を予定。初日の参加者らは、実際に同院の看護師らが着用する白衣に着替えて体験に臨んだ。
 看護の仕事を紹介するビデオ上映に続き、箱石恵子総看護師長が「看護は楽な仕事ではなく、つらいこと、大変なこともあるが、楽しいことの方が多い。看護師の仕事を体験し、少しでも理解をしてもらえるとうれしい」とあいさつした。
 続いて、精神科看護師の大森彩郁さんが「看護師になって思うこと」と題して講話。看護師を志したきっかけや1日の仕事、やりがいなどを紹介し、生徒たちにエールを送った。
 感染管理認定看護師の高山航太さんは、「病院での感染対策の考え方」として、院内でなぜ感染症対策が必要かを解説。手洗いや手指消毒、マスクの着け方も指導し、生徒たちは実習も交えて対策の基本を学んだ。
 看護体験に移ると、生徒たちは車いすやストレッチャーによる患者の移動、血圧測定、聴診、人形による新生児への対応などに挑戦。生徒たちは看護師、助産師らから作業のポイント、患者やその家族と接するときの心構えなども教わり、看護の仕事に理解を深めていた。
 戸羽眞誉さんは「将来、看護士を目指していて、参考にしたいと参加した。話を聞いたり、体験を通じて改めて看護師になりたいという思いが膨らんだ。来年もあればぜひ参加したい」と話していた。