自然の恵み 里山一面に 下有住 守る会が観光ワラビ園開放(別写真あり)

▲ ワラビの収穫を楽しむ来場者

 住田町のすみた里山を守る会(紺野昭二会長)は11日、下有住字奥新切の蕨峠町有地で「観光ワラビ園」の開放を始めた。里山の丘陵地約2㌶には、3月に実施した山焼きで成長が促されたワラビが一面に広がっており、県内外からの来場者が、〝自然の恵み〟の収穫を楽しんだ。(清水辰彦)


 守る会は、里山地域の有効活用と環境整備を図ろうと、伝統的な山焼き手法の取得と継承を目指す団体で平成20年に結成。観光ワラビ園の開設は22年から実施している。今年は3月21日に山焼きを実施し、安全に歩ける丘陵地に新たな草花や山菜が芽吹く環境を整えた。
 同会の会員によると、今年のワラビの生育は「まずまず」だといい、初日は気仙2市1町をはじめ県内外から多くの人が来場した。
 蕨峠周辺は朝から雲一つない青空が広がり、丘陵地に入った来場者は、「ポキッ」という音とともにワラビを収穫し、袋いっぱいに詰め込でいった。
 大船渡市立根町の菊地堅さん(78)は「コロナ禍でなかなか来ることができなかったので、今年は楽しみにしていた。ここのワラビはやっぱりおいしい。帰ったらご近所にもお裾分けしたい」と収穫を楽しんだ。
 ワラビ園は、国道340号から入る県道遠野住田線を遠野市方向に約9㌔進んだ先に広がる。今後の開放日は13(土)、14(日)、16(火)、18(木)、20日(土)。受け付けは午前8時30分から、体験時間は同9時から正午まで。
 参加料は1000円で、2㌔まで取り放題。超えた分は1㌔ごとに300円徴収する。
 事前予約不要。問い合わせは同会事務局(町農政課農政係、℡46・3861内線232)へ。