野外音楽堂 8月4日にオープン ワタミオーガニックランド内 当日 記念コンサート開催
令和5年5月20日付 1面

外食チェーン大手のワタミ㈱(本社・東京都、渡邉美樹代表取締役会長)は、陸前高田市気仙町の農業テーマパーク「ワタミオーガニックランド」に整備している野外音楽堂について、8月4日(金)にオープンすると発表した。当日はミュージシャンのつのだ☆ひろさんをスペシャルゲストに招いた記念コンサートを行う。来年以降は市と連携し、同施設を会場とする高校生のダンス全国大会の開催を目指す。(高橋 信、7面に関連記事)
野外音楽堂エリアは、農業体験などを楽しめる同ランドのモデルエリア(約3・3㌶)北側に位置し、広さは約3・3㌶。音楽堂の施設名は「HIROTAKEPARK D Stage(ヒロタケパーク・ディーステージ)」に決まった。
設計は世界的建築家の隈研吾さんが手掛け、イベントを行うステージには気仙杉を使ったアーチ(幅約20㍍、高さ約7㍍)が設置される。整備は今年3月に始まり、7月初旬に完成する見通し。
エリアの大部分にはすでに芝が張られ、オープン後は地域住民らの憩いの場として開放する考え。防災キャンプやスポーツイベントの会場として他団体に貸し出すなど、広さを生かした活用を検討していく。
8月4日は、完成式典と記念コンサートの2部構成。記念コンサートは午後5時から7時30分までで、つのだ☆ひろさんに加え、大船渡市のビッグバンド「大船渡サンドパイパースオーケストラ」などが出演する。
観覧無料。午後5時ごろからは現地で餅まきがあり、キッチンカーなどによる飲食の販売も行う。
ワタミオーガニックランドは、「命と循環」をテーマに据えた体験型の農業テーマパーク。事業面積約23㌶のうち、一昨年3月、先行整備したモデルエリアが開業した。
同エリア内では昨年12月、ブドウ畑の上に太陽光発電設備を整備した「ソーラーシェアリング」の稼働が始まった。団体客の受け入れを強化しようと、今春にはそれまで1棟だったバーベキュー棟を3棟に増設した。
令和4年度の来園者数は、教育旅行約5000人を含めて約7000人。最終的には年間4万人の受け入れを見据え、順次営業エリアを拡大する。
渡邉会長は「音楽堂エリアは市民の憩いの場としても活用していただければうれしい。本年度も1万人を超える修学旅行生に来てもらえる見通しで、そう遠くない未来に年間4万人を達成できると思っている。来園者をしっかり獲得しながら、会社として投資をして20年をかけてオーガニックランドをつくっていく」と力強く語った。