春の高校野球県大会/大船渡 4強入りならず 一関学院に2―10 気仙勢大会から姿消す(別写真あり)
令和5年5月25日付 6面

第70回春季東北地区高校野球県大会は24日、盛岡市のきたぎんボールパークと花巻市の花巻球場で準々決勝4試合が行われた。気仙勢は、2回戦で盛岡大附を下した大船渡が4強入りをかけて昨夏の覇者・一関学院に挑んだが、2―10(七回コールド)で敗れた。
大会には各地区予選を勝ち抜いた26校が出場。28日(日)まで計7日間の日程で、ベスト8以上が獲得する夏のシード権と、上位3チームに与えられる東北大会出場権を争っている。
2回戦で強豪・盛岡大附に勝利して勢いに乗る大船渡は、きたぎんボールパーク第1試合で一関学院と対戦。
先攻の大船渡は初回、先頭の1番・今野が四球を選び、盗塁と敵失で三塁まで進むと、内野ゴロの間にホームに帰り、先制に成功した。
しかしその裏、失策で出した走者を三塁まで進められ、続く打者の内野への当たりを捕球した三塁手・大森が本塁に送球するも間に合わず同点。さらに、盗塁と失策で1死三塁とされ、適時打を浴び勝ち越しを許した。
二回にも、四死球で背負った走者を帰されて2失点。三回には一関学院打線が火を噴き、打者一巡の猛攻で、大船渡は本塁打を含む7安打を浴びて5点を失った。
大船渡は四回、一塁線を破る二塁打を放った5番・及川が進塁打で三塁に進み、内野ゴロの間に生還し1点を返したが、その裏に1点を加えられて点差を縮められなかった。
なんとか追いつきたい大船渡は五回、2死から2番・佐々木怜の右前打と敵失で好機を作ったが得点に結びつけられず、六回以降は一関学院の2番手・畠山(高田第一中出身)に散発1安打に抑えられ、2―10の七回コールド負けを喫した。
一関学院の先発・寺尾の緩急をつけた投球に打線が抑え込まれ、機動力を生かした攻撃が封じられた。守備では大事な場面での失策が響き、投手陣も強力打線の前に屈し、大量失点を許した。
今野秀太朗主将(3年)は「先制できたことは収穫だったが、守備のミスからすぐに勝ち越しを許し、自滅してしまった。夏に向けて、ミスを減らして攻撃につなげるところをしっかりやっていきたい」と前を向いた。(菅野弘大)
▽準々決勝
大船渡
1001000|2
225100x|10
一関学院
(七回コールド)
(大)熊谷滉、上野―志田、及川
(一)寺尾、畠山―小原翔
⚾本塁打=原田(一)
⚾二塁打=及川(大)寺尾(一)