巻き網船入港で200㌧超 市魚市場 本年度最多の水揚げ量に(別写真あり)

▲ 巻き網船の水揚げで活気が広がった大船渡市魚市場

 大船渡市魚市場に30日、宮城県沖で操業した巻き網船3隻が入り、サバやイワシなど計191㌧の水揚げがあった。気仙沿岸での定置網船を含め、1日で200㌧を超える水揚げは2カ月ぶり。岸壁では慌ただしくフォークリフトが行き交い、活気に包まれた。
 同日未明から明け方にかけて漁獲した、県外の巻き網船が接岸。サバは63㌧、マイワシは129㌧に達した。
 南側の岸壁などで次々と漁船からタンクに移され、慌ただしさが広がった。漁船関係者からは「銚子からイワシを追いかけて入った感じ。この時期のサバが珍しい」「イワシの型は良い」といった声が聞かれた。
 この日は定置網船からも、ワラサやサバ、マイワシなど18㌧の水揚げがあった。合わせて200㌧を超えたのはイサダ漁を中心とした3月17日以来で、本年度に入り最多となった。
 4月は100㌔超のクロマグロが相次いで入ったこともあり、金額は前年実績を上回ったが、今月は低調。数量も伸び悩みが続いており、関係者は今後の漁況回復に期待を込める。
 運営する大船渡魚市場㈱の千葉隆美社長は「今後も続いてほしい。定置の方にも波及していけば」と話していた。