閉校後も未来へ残る、世田米中と有住中、生徒が育てた苗木も植樹へ
令和5年6月1日付 7面
4日(日)に陸前高田市で開かれる全国植樹祭では、令和3~4年度にかけて、「苗木のスクールステイ」事業で県内の小中学生らが育てた苗木が植えられる。気仙では、住田町の世田米中学校(遠山秀樹校長、生徒57人)と有住中学校(村松正博校長、生徒38人)も、この事業に参加。両校は本年度で閉校して来年度に新設統合するが、それぞれが育てた苗木と、生徒が込めた思いは閉校後も残っていく。「閉校しても、苗木とともに学校のことが伝わっていけば」と、生徒たちは全国植樹祭へ願いを込める。(清水辰彦)
全国植樹祭は、豊かな国土の基盤である森林・緑に対する国民の理解を深めようという、国土緑化運動の中心的行事。公益社団法人国土緑化推進機構と県が共催する。
岩手県では昭和49年以来、49年ぶり2回目の開催。林業の持続的で健全な発展や森林の多面的機能に対する理解の醸成を図るとともに、東日本大震災津波からの復興の姿を国内外に発信する。
実行委では令和3年度から、苗木に触れることで森林、緑への関心を高めてもらおうと苗木のスクールステイ事業を開始。植樹祭で植える苗木を県内の各小中学校や岩手緑の少年団に引き渡し、半年間ほど各学校で育てられた。
3、4年度の2年間で、気仙では延べ10校・5団体が参加。このうち、有住中は3年度と4年度に、世田米中では4年度にそれぞれ植樹祭用の苗木を学校で育てた。
両校は本年度で閉校となるが、生徒たちが見守り、成長した苗木は高田松原に植えられ、閉校後も未来へと残り続ける。
植樹祭当日は、世田米中から学校代表の紺野泰聖さん(2年)と一般公募で選ばれた佐々木琉晟さん(同)、有住中から代表の小野夏樹さん(3年)も参加する。
紺野さんは「世田米中として育てた苗木がずっと残っていくのはうれしい。植樹祭を機に、参加した人だけでなく、みんなが自然の豊かさ、森林の大切さについて知ってほしい」と思いを寄せる。
佐々木さんは「本年度で閉校するが、植樹祭には世田米中として参加するので、名前は残っていく。これを機に地域の林業が盛り上がってくれれば」と期待する。
小野さんは、「全校で見守ってきた苗木が植えられ、閉校して学校がなくなっても、有住中のことが伝わっていくのはうれしい。植樹祭に関わったことを3年生が後輩に伝えていくことで、一人でも多くの人が森林に興味を持つようになれば」と、森林の大切さが広がることを願う。






