第73回全国植樹祭いわて2023/〝木の町〟代表して参加 世田米と有住の児童ら 「介添え」など担当
令和5年6月2日付 7面


4日(日)に陸前高田市で開かれる全国植樹祭には、県内各地の「緑の少年団」が参加する。このうち、住田町の世田米、有住の両森林愛護少年団の子どもたちも「介添え」などの役割を担う。〝木の町〟住田で広く森林・自然について学んできた少年団。「森林のことをたくさんの人に知ってもらう機会になれば」と期待を込め、本番に臨む。(清水辰彦)
「緑の少年団」は、次代を担う子どもたちが、緑と親しみ、緑を愛し、緑を守り育てる活動を通じ、ふるさとや人を愛する心豊かな人間に育っていくことを目的とした団体。昭和35年、国土緑化推進委員会が「グリーン・スカウト」の名称で緑化を実践する少年団の結成を呼びかけ、各地で少年団が誕生した。同49年、松尾村(現・八幡平市)で開かれた第25回全国植樹祭に緑の少年団が参加したことで全国的に注目を集め、各地で結成に拍車がかかった。
県内では「緑の少年団」や「森林愛護少年団」の名称で森林づくり体験・学習活動、奉仕活動、レクリエーション活動を展開。県緑化推進委員会によると、昨年4月末現在、県内では57団体が活動している。
同委員会によると、世田米、有住の森林愛護少年団はともに平成20年に現体制となり、世田米と有住各小学校の5、6年生でそれぞれ構成している。
当日、県内の緑の少年団、森林愛護少年団は、三旗掲揚や、出席した各大臣への苗木贈呈、天皇皇后両陛下のお手まき、お手植えの介添えなどを担当。世田米、有住からは6年生合わせて16人が参加する。
世田米小の泉杏奈さんは「国の代表の人たちと初めて会える機会。緊張するけど、練習通りできるように頑張りたい」と、有住小の佐々木莉玖さんは「陸前高田にたくさんの人が来るので、すごいことなんだなと思う。緊張するけど、しっかりサポートできるように頑張る。いろんな人が森林のことを知ってくれるようになれば」と意気込む。
総面積のおよそ9割が森林の住田町。町内の保育園、学校では豊かな森林資源についての学習も盛んに行われており、子どもたちの森林に対する理解も高い。両少年団の児童も、植樹祭が森林の大切さに加え、木の町・住田も広く発信する機会になればと期待する。