第73回全国植樹祭いわて2023/教訓と感謝 広く発信へ 市職員120人態勢でイベント支える アバッセで式典のPV実施

▲ 「震災後の歩みと支援への感謝を伝えたい」。全国植樹祭の出展ブースに展示するパネル関連資料を最終確認しながら思いを新たにする市職員

 4日(日)に陸前高田市の高田松原津波復興祈念公園で開かれる「第73回全国植樹祭いわて2023」まで、あと2日。開催地の同市は、職員約120人態勢で本県開催49年ぶりとなる同イベントを支える。当日は道の駅高田松原駐車場内に東日本大震災から復旧・復興した状況や被災の教訓、支援への感謝を伝えるブースを出展する。市民に式典の様子を楽しんでもらおうと、高田町のアバッセたかたでパブリックビューイング(PV)も行う。(高橋 信)


 PV会場は、アバッセたかた専門店街のパブリックスペース。植樹祭の県実行委が動画投稿サイト「ユーチューブ」でライブ配信する式典の中継映像を放映する。時間は式典直前の午後0時58分から同3時30分ごろまで。
 事前の申し込み不要。入場無料で、誰でも観覧できる。ただし席に限りがあるため、市は理解を求めている。
 市によるブースは、道の駅高田松原駐車場に設けられる「おもてなし広場」内に開設される。まちをのみ込む津波や復旧・復興事業などを紹介するパネルと映像のモニターを設置する。
 担当する土地活用推進課の村上幸義課長補佐は「初めて陸前高田を訪れる方々もいる。震災後の12年余の軌跡と、国内外から受けた支援への感謝を改めて伝える機会としたい」と強調する。
 同ひろばは、▽復興岩手▽岩手の森林・林業▽岩手の木工品▽岩手の魅力発信▽岩手の特産品▽臨時郵便局▽次期全国植樹祭・全国育樹祭──の分野別に、41団体が出展。気仙からは陸前高田市7団体、大船渡市4団体、住田町1団体が参加を予定し、招待者を歓迎する。
 ひろばの開設時間は、午前の部が9時30分~午後0時30分、午後の部が3時30分~4時30分。一般の入場はできない。
 全国植樹祭は、豊かな国土の基盤である森林・緑に対する国民の理解を深めようという、国土緑化運動の中心的行事。公益社団法人国土緑化推進機構と県が共催する。
 本県では、昭和49年に松尾村(現八幡平市)で開かれた第25回大会以来、2回目となる。天皇・皇后両陛下がご臨席のもとで式典が行われ、県内外からの招待者約2200人が出席を予定している。
 陸前高田市農林課の大和田智広課長補佐は「およそ半世紀ぶりに岩手で開かれる植樹祭。PVは限られたスペースとなるが、式典出演者の家族などに利用してもらい、豊かな森林を次世代に継承する思いをまち全体で高めていきたい」と呼びかける。
 ユーチューブのQRコードは別掲。PVに関する問い合わせは、同課(℡54・2111内線471)へ。