自慢のジャム 堪能あれ 農・福・観連携の新商品 道の駅高田松原 地元イチゴ農園とコラボ
令和5年6月8日付 7面
陸前高田市気仙町の道の駅高田松原(熊谷正文駅長)は、同市矢作町のイチゴ観光農園「せせらぎいちごパーク」と「いちごジャム」を共同開発した。障害者が働く「農福連携」の場としても注目を集める同農園。今回、市内で最も観光客が集まる同道の駅とコラボレーションし、「農・福・観連携」の新商品が完成した。同道の駅で数量限定で販売している。(高橋 信)
ジャムは瓶入りで、内容量140㌘。ゴールデンウイークに合わせ、4月28日に販売を始めた。
農園で栽培している「紅ほっぺ」「もういっこ」など4種類のイチゴを使用。障害者らが心を込めて育てるイチゴの味を存分に楽しんでもらおうと、甘さを控えめにして実そのものの味を引き出すよう試作を重ねた。ゴロッとした「粒感」も特徴となっている。
今季は約300個を製造し、販売は売り切れ次第終了。来季の収穫が始まる今冬以降、イチゴを仕入れ、販売を再開する。
いちごパークは矢作町の就労継続支援B型事業所「せせらぎ」(米田智所長)が運営。
利用者の新たな仕事の創出や工賃増、観光振興などを目的に、令和3年2月にオープン。イチゴ狩りを楽しめるサービスを提供し、今季(1~5月)の来園者は前年比2159人増の7236人だった。
今回の共同開発は、せせらぎから「残ったイチゴを使って加工できないか」と、同道の駅が相談を受けて始動。遠野市の宮守川上流生産組合に加工を委託し、商品化にこぎ着けた。
同道の駅は、観光客向けに実施しているサイクリングツアーのルートに、いちごパークを組み込むなど、さらなる連携を構想している。
商品化を担当した同道の駅スタッフの星志乃さん(22)は「農・福・観連携で、さらに地元ならではの商品が出来上がり、道の駅を代表するお土産品として親しまれればうれしい。いちごパークとの連携強化を見据え、商品を積極的にPRしていきたい」と熱心に話す。
価格は税込み750円。問い合わせは、同道の駅(℡22・8411)へ。