小学生の視点でおすすめ本紹介 町中央公民館 佐藤虎徹さん(世田米3年)が企画展 図書ボランティア「ま~ぶる」最年少メンバー

▲ ま~ぶるの最年少メンバー・佐藤さん。おすすめ本を紹介する企画展を開催中

 住田町中央公民館図書室(生活改善センター内)の児童室で現在、企画展「虎徹くんのおすすめ本」が開かれている。企画展名にある「虎徹くん」とは、地元の図書ボランティア「ま~ぶる」(松田千秋代表)の最年少メンバー・佐藤虎徹さん(8)=世田米小3年=のこと。今月末まで開催予定の企画展では、小学生ならではの視点でおすすめの本を紹介しているほか、同図書室のカウンター業務も手伝うなど、ま~ぶるの一員として熱心に取り組んでいる。(新沼麻波)

 

カウンター業務の手伝いも

 

図書室のカウンター業務の手伝いも

 「生まれつき本が好き」という佐藤さん。本に関わるボランティアにも興味を持ち、そうした活動に取り組む団体を探していたところ、佐藤さんが利用している学童クラブに携わっていたま~ぶると出合った。
 「ま~ぶるに入りたい」と願い出た佐藤さんを、松田代表(62)は「小学生らしい感性でおすすめの本を選び、紹介してくれるのでは」との思いで快諾。先月から正式に加入し、ボランティア活動に取り組み始めた。
 現在開かれている企画展は、佐藤さんにとっては、ま~ぶるの一員として初の大仕事。読んでみて面白かった本の中から、『みてビックリ! 動物のウンコ図鑑』(発行・ミネルヴァ書房)、『うんこはごちそう』(発行・農山漁村文化協会)、『銀河鉄道の夜』(発行・学研プラス)の3冊を選び、「おすすめポイント」を添えて紹介した。本を借りた友達からは「面白い」といった感想が寄せられたほか、ボランティア活動への参加を褒める友達もいたという。
 平日は学童クラブで宿題を終わらせたあと、ボランティア活動の一環として図書室で手伝いもしている。職員が見守る中、貸し出しカードに日付印を押すといったカウンター業務をこなしており、「教えたことをすぐ覚えるし、一人で勝手に何かしたりもしない」と職員からの評価も高い。
 今後については「本の紹介や手入れなどを頑張りたい」などと意気込む。そろいのユニホームも発注中で、今月末から7月の初め頃には届く見込み。ユニホームはメンバーごとに好みの色を選ぶことができ、佐藤さんは〝ゴールド〟を着用予定だ。
 また、今年の同町文化・産業まつりに併せて開催する図書まつりでは、佐藤さんが考案したイベントも実施する計画。佐藤さんは「図書まつりなどのイベントのほか、普段からお手伝いをしていきたい」と熱意を込める。
 佐藤さんの加入をきっかけに、その友達もボランティア活動に興味を持つなど、さらに活気づきそうなま~ぶる。松田代表は「私たちがおすすめしたことのない本を小学生目線でどんどん紹介してもらい、もっと小中学生が訪れるような図書室になれば」と佐藤さんの活躍に期待を寄せる。