地域スポーツ団体が参加へ 地区中総体 気仙では3競技にエントリー 17日開幕

▲ クラブOBらと練習に汗を流す大三FCの選手

 気仙地区中学校体育連盟(会長・佐々木哲大船渡一中校長)主催の第70回気仙地区中学校総合体育大会は17(土)、18(日)の両日、気仙3市町の各会場で開かれる。今大会は、スポーツ庁が進める公立中学校における部活動の地域移行にかかり、中学校に設置されている運動部のほか、地域スポーツ団体等の参加が認められており、気仙地区ではサッカーと男子バレーボール、剣道個人にチーム、選手が出場を予定。生徒たちがスポーツに取り組む環境と、その選択肢が広がりつつある。(菅野弘大)

 

公式戦初参加となるエスペル高田

 地域スポーツ団体等とは、総合型地域スポーツクラブやスポ少、クラブチームを指し、日本中体連は本年度から、これらの団体に所属する選手の全国中学校体育大会参加を認め、各都道府県中体連に通知した。
 地域スポーツ団体等は地区中総体からの参加を原則とし、団体は同一地区の学校に在籍する選手のみでの編成、個人は出場選手が在籍する学校の地区からの参加が条件。このほか、各競技で定められた条件をクリアすることで参加が可能となる。
 気仙地区では、サッカーと男子バレーボール、剣道個人にチーム、選手がエントリー。
 サッカーには、大船渡市の大船渡三陸FCドルフィン(大三FC)が出場。通っている学校にサッカー部がない生徒たちの受け皿として、気仙両市や近隣地域の選手14人が所属し、赤崎グラウンドなどで活動している。小西陸斗選手(大船渡中3年)は「初の中総体参加にワクワクと不安が入り交じる。チームとしても経験のない舞台で、いい試合ができるようにしっかり準備したい」と意気込む。
 男子バレーボールには、陸前高田市のEsperazul(エスペラスール)いわて陸前高田バレーボールクラブ(略称・エスペル高田)がエントリー。地区中総体出場や選手の活躍機会の創出などを見据えて今年4月に創設され、気仙3市町から11人のメンバーが集まり、夢アリーナなどで練習に励んでいる。佐々木洛主将(高田第一中3年)は「中学生がバレーに打ち込める環境をつくってくださった関係者の方々に感謝している。自分にとって最初で最後の中総体。練習の成果を発揮し、成長した姿を見せたい」と誓う。
 このほか、剣道個人戦で大船渡市剣道スポ少の選手が出場を予定している。
 気仙地区中体連の佐々木会長は「部活動や大会参加のあり方が変わってきている中、多くの選手が広く参加できるようになったのはいいこと。初年度でうまくいかない部分も出てくると思うが、子どもたちにとって一番いい形を作っていければ」と話している。