清流に活気あふれる 気仙川でアユ釣り解禁(別写真あり)

▲ 今年のアユ釣りが解禁。待ちわびた当たりの感触を楽しむ釣り人(住田町世田米)

 陸前高田市と住田町を流れる気仙川で1日、アユ釣りが解禁となった。この日を待ちわびていた釣り人たちが所狭しと竿を伸ばして当たりの感触を楽しみ、清流が活気に包まれた。大船渡市を流れる盛川は、2日午前4時解禁となる。
 住田町の北東部、遠野市との境にある高清水山から生まれ、同町と陸前高田市を通って広田湾に注ぐ全長44㌔の気仙川。「アユの宝庫」として知られ、毎年7月1日の解禁日には内陸部からも多数の愛好者が訪れる。今年も、川沿いには前日から県外ナンバーを含む車両が並んで解禁を待った。
 解禁の午前4時を迎えると、釣り人たちはあらかじめ狙いをつけていたポイントへと足を運び、続々と釣り糸を垂らした。
 同日は県内外から、例年並みとなる約400人が訪れた。気仙川漁協によると、「まだ渋い」という声は聞かれたものの、釣り上げられたアユの型はよかったといい、今後、好天が続いて水温が上がり水量も落ち着けば、釣果も上向いていくとみられる。
 一関市から訪れた永澤純一さん(62)は、仲間とともに陸前高田市内でさおを握った。「今年の気仙川は天然ものの遡上も多い。たくさん釣れることを期待したい。きょうは30匹が目標」と意気込んだ。
 気仙川のアユ釣りは、昨年の解禁初日は前年を上回る遊漁者が訪れて好調なスタートとなったが、8月に入ってからは雨天が続いたため、釣果は上向かなかった。
 今年は、5月に行われた県内水面水産技術センターによる遡上調査において、順調なサイズに育った天然ものも確認できており、関係者は釣果とシーズン中のにぎわいに期待を込める。