今年も大船渡駅周辺で 市産業まつり 10月8、9日の2日間

 大船渡市産業まつり実行委員会(委員長・渕上清市長、委員10人)は、41回目となる本年度の同まつりを10月8日(日)と9日(月・祝)に大船渡町の大船渡駅周辺で開催する方針を決めた。駅周辺での開催は2年連続で、コロナ禍前に近い出展業者数を目指すとともに、関連イベントとの連動も充実させながらにぎわいを図る。
 実行委員会は市内の産業団体などの代表者らで構成し、5日に市役所で本年度第1回の会合を開催。昨年度の事業報告と収支決算の認定や、本年度の開催方針と収支予算を協議し、いずれも原案通り承認、決定した。
 今年の産業まつりは、昨年に続き大船渡駅周辺地区を会場とする。コロナ禍前は盛町の市民体育館を主会場としていたが、東日本大震災の復興事業で整備された駅周辺地区での開催とすることで、復興した姿をアピールしながら、キャッセンエリアへの誘客促進につなげる。
 今年も開催日は10月上旬とした。全国の花火師が腕を競う三陸花火競技大会が同8日に陸前高田市で予定され、駅周辺の宿泊施設利用が多いことから、相乗効果を狙う。
 開始時間は両日とも午前10時~午後3時。特産品販売では、食料品の製造実演や魚介類、水産加工品、野菜、雑穀、酒類などを並べ、交流都市物産展も企画。海産物の炭火焼きや弁当など「海の幸グルメ販売」の充実も図る。
 産業面では「大船渡の工業展」「匠の技・展示販売」「さかなグルメのまち大船渡紹介」などの各コーナーを設ける。ステージでは、さんま大漁旗コンテストの表彰式や地元アーティストライブ、地元中学生や高校生の出演も計画している。
 新たな企画として、小中学生を対象としたプログラミング体験も調整。昨年は長蛇の列が生まれた「さんま炭火焼き無料振る舞いコーナー」も実施の方向で検討を進め、景品付き餅まきは昨年以上の充実を目指す。
 今年は、おおふなぽーとの室内でも各種展示・体験を計画。近隣で陸上展示されている「気仙丸」にちなんだイベントや、キャッセンの「秋まつり」、三陸国際芸術祭、大船渡青年会議所による企画、スポーツイベントとの各併催を通じた盛り上がりも目指す。
 委員からは「雨天時の対策をしっかりとってほしい」「宿泊客らの来場も想定するならば、チェックアウト時間が早いので開催時間の検討を」「2日目は『スポーツの日』に当たる。地域行事と重ならないか確認を」といった声が寄せられた。
 同市産業まつりは、市内で生産された特産品や工業品などを公開展示・販売し、地場産品への理解を深め、魅力を市内外に発信する秋の一大イベント。令和2、3年は新型コロナウイルスの影響で中止したが、昨年は3年ぶりに開催し、会場も見直した。
 昨年も2日間開催で、コロナ禍前の令和元年を上回る計2万8000人が来場。出展団体は49団体と同年の約半数で、販売金額は同年比約6割の439万円だった。実行委では本年度、コロナ禍前に近い出展団体数を目指しており、8月から募集を本格化させることにしている。