子育て環境充実後押し 3市町に「赤ちゃん休憩室」寄贈 菊池技研の60周年事業(別写真あり)
令和5年7月21日付 2面

大船渡市赤崎町の総合建設コンサルタント業・㈱菊池技研コンサルタント(菊池透代表取締役)は20日までに、創業60周年記念事業の一環として気仙3市町に赤ちゃん休憩室「miruru(みるる)」を寄贈した。地域への感謝と、未来をつくる若い人たちが安心して子育てできる環境を支援したいという思いが込められており、各市町での活用に期待を寄せる。
同社では創業60周年のテーマを「『Reborn』~生まれ変わる~」と定め、次世代を担う子どもたちの夢の実現をサポートしようと、講演会などの記念事業を企画。会社を挙げて子育てしながら働きやすい環境づくりに取り組んでいることもあり、記念事業の一環として、気仙3市町に赤ちゃん休憩室を贈ることとした。
休憩室は、大船渡市盛町の市役所市民ホール、陸前高田市高田町の市コミュニティホール、住田町下有住の町生涯スポーツセンターにそれぞれ搬入・設置。11日に大船渡市、12日に陸前高田市、20日に住田町で贈呈式を行った。
このうち、住田町への贈呈式は同センターで開かれ、同社の菊池代表取締役、佐藤亮専務取締役、千葉達也次長、同町の神田謙一町長、松高正俊教育長が出席。菊池代表取締役から神田町長に休憩室の取扱説明書と保証書が手渡された。
菊池代表取締役は、創業60周年のテーマや、休憩室の寄贈に込めた思い、休憩室の仕様などを紹介しながら、「未来をつくる若い人たちが不安を抱えず楽しく子育てできるように、そして無限大の可能性を秘めた子どもたちがすくすくと成長していくように応援していきたい」とあいさつした。
神田町長は「当センターは若い世代が利用する施設であるとともに、災害の際、避難所として活用される重要な施設。お子さま連れの方がミルクをあげたり、休憩できる施設は本当にありがたく、有用なもの。大事に使わせていただく」と謝辞を述べた。
休憩室は全幅150㌢、奥行き約106㌢、全高約214㌢。内部には奥行きのあるソフトチェアが置かれ、オムツ交換、授乳、休憩などが可能となっている。
小物置きや荷物をかけるフック、コンセント、USBポートのほか、防犯用外部確認カメラ&モニター、緊急通報用ブザーも備え付けられており、安心して使用することができる。キャスターとアジャスターが付いた足元構造となっているため、災害発生時などは必要に応じて移動させられる点も特徴だ。
3市町への寄贈を終えた菊池代表取締役は「地域に子どもの姿が増え、その子たちを守っていきたいとの願いを込め、次の世代に残すものとして休憩室を寄贈させてもらった。この地域を担う子どもたちのためになれば」と話していた。