市民ら2670人歓声 梅雨明けの青空の下2度目の楽天ファーム戦(別写真あり)

▲ 2670人が観戦に訪れたイースタン・リーグの楽天―ロッテ戦

銀次選手㊧と三木監督㊨から佐々木市長に記念品を贈呈

 プロ野球イースタン・リーグ(2軍)の東北楽天ゴールデンイーグルス―千葉ロッテマリーンズ戦(㈱楽天野球団主催、陸前高田市共催)は22日、同市の高田松原運動公園第一野球場「楽天イーグルス奇跡の一本松球場」で行われた。楽天は同市と「スポーツ交流活動パートナー協定」を結んでおり、2軍戦は昨年6月に続いて2度目の開催。梅雨明けとも重なった爽やかな青空の下、市民ら2670人が観戦に訪れて活気が広がった。

 東北唯一のプロ野球チームである楽天は東日本大震災後、沿岸被災地で野球教室などの支援活動を展開。平成29年3月には、同市とパートナー協定を結んで連携を強めている。
 東北地方の「梅雨明け宣言」があったこの日、陸前高田も好天に恵まれた。球場には開場前からファンが列を作り、選手たちの「ウェルカムハイタッチ」を受けながら入場。敷地では地元飲食店の出店もあり、「気仙の味」を買い求める人たちでにぎわった。
 試合開始前のセレモニーで、佐々木拓市長は「楽天野球団や全国の皆さんの支援があって、このように立派な球場ができた。きょうの熱い戦いが、子どもたちが夢に向かって進んでいくきっかけになればうれしい」とあいさつ。
 本県出身の銀次選手と三木肇監督から開催記念パネルなどが佐々木市長に贈られたあと、始球式を行った。地元の高田野球スポーツ少年団の伊藤宗志主将(6年)が力強くボールを投げ、大きな拍手を受けた。

高田野球スポ少の伊藤主将が始球式

 試合には、楽天の銀次選手が一塁手で出場したほか、ロッテでは同市出身の佐々木朗希投手とバッテリーを組み、昨年にプロ野球最年少完全試合を達成した松川虎生捕手が指名打者で臨んだ。観衆は、ゆかりある選手の一挙手一投足に見入り、好プレーを拍手と歓声でたたえた。
 三回裏に楽天が和田恋選手のツーランホームランなどで3点を挙げ、先発のバニュエロス選手ら3人のリレーでロッテの反撃を0点

に抑えて快勝。銀次選手も安打を放つなど、古里岩手で躍動した。

 綾里はまっこスポ少(大船渡市)の河原凪さん(6年)は、「初めてプロ野球の試合を観戦した。銀次選手が活躍してとてもうれしかったし、和田選手の打撃がすごいと思った」と刺激を受けた様子だった。
 子どもたちがグラウンドキーパーやアナウンスを担当する「お仕事体験」、スポ少団員と選手たちの触れ合いなど、ファームならではの交流機会もあり、試合前後を通じて活気づいていた。(千葉雅弘)