水資源への理解深めて 4年ぶり「五葉湖畔の集い」 市内外から220人来場 ダム見学など楽しむ(別写真あり)

▲ 4年ぶりに「五葉湖畔の集い」が開かれ、参加者らが鷹生ダムの施設内を見学

 「森と湖に親しむ旬間」県実行委員会大船渡地区分科会による「五葉湖畔の集い」は23日、大船渡市日頃市町の五葉湖や鷹生ダム管理所周辺で開かれた。4年ぶりの開催となり、市内外から家族連れなど約220人が来場。ダムの見学、木工作体験、グラウンド・ゴルフ大会などの多彩なプログラムを楽しんで地域に親しみながら、水資源となるダムや森林の機能に理解を深めた。      (三浦佳恵)

 同旬間は、ダムや森林など水資源の重要性への関心を高め、理解を深めてもらおうと、国土交通省と林野庁が毎年7月21日~31日に設定。同集いは同旬間に合わせて平成19年から毎年行っていたが、令和2年度~4年度は新型コロナウイルスの影響で中止していた。
 本年度は、新型ウイルスが感染症法上の5類に引き下げられたことから、4年ぶりに開催。五葉地域振興㈱が協賛した。
 梅雨明けの翌日となったこの日は好天に恵まれ、開会式後に各種プログラムをスタート。湖面パトロール用ボートで五葉湖を巡る乗船体験は水位の関係で中止となったが、そのほかは予定通り行われた。
 鷹生ダムの施設見学では、県職員らの案内を受けながら、参加者が普段は立ち入れない施設内部を〝探検〟。巨大な堤体を間近にしたり、ダムの水を使った発電施設の仕組みなどにも理解を深めた。
 同ダム管理所では、木工教室や森の工作館の各ブースが設けられ、子どもたちが小物入れやオブジェなどを制作。積み木遊びを楽しんだり、体験を通じてエネルギーの違いも学んだ。
 また、大船渡地区消防組合のはしご車、後方支援車が登場し、親子らが内部などを見学。湖面パトロール用ボートの展示も目を引いていた。
 同ダム多目的広場では、グラウンド・ゴルフ大会を開催。子どもから一般まで幅広い世代の愛好者ら106人が出場し、和気あいあいとプレーを満喫して爽やかな汗を流した。
 日頃市小学校の中村円香さん(6年)は「いつもと違ういろいろな体験ができて、すごく楽しかった。ダム見学は久しぶりだったけど、改めてダムは大きいんだと感じた」と、弟の春亮さん(4年)は「いろいろ作ったり、見学をして面白かった。特に、木工作で小物入れを作ったのが楽しかった」と話し、笑顔を見せていた。
 県大船渡土木センター河川港湾課の柴田秀則課長は「4年ぶりに、天気にも恵まれて開催できてよかった。ボート体験ができなかったのは残念だったが、各団体の協力を得て実施でき、子どもたちの来場も多かった。今後も例年通り続けていければ」と話していた。