炎天下 にぎわい呼び込む 夏まつり活況 芸能披露や手踊りなど多彩に(別写真あり)
令和5年7月30日付 1面

気仙に〝祭りシーズン〟到来を告げる住田町夏まつり(実行委員会主催)は29日、世田米の農林会館前広場を主会場に開かれた。この日、同町の日中最高気温は36・3度(平年比7・9度高め)まで上がり、7月としての観測史上最高の暑さを記録。この中、郷土芸能やミニコンサート、打ち上げ花火大会、4年ぶりとなる町民手踊りなど多彩な催しが繰り広げられ、町内外から訪れた多くの人々がまつりを満喫。地域は活気に包まれた。(清水辰彦)
同町の夏まつりは例年7月末に、気仙の夏祭りのトップを切って開催される。
この日は日中の最高気温が35度以上となる猛暑日に。準備作業を行った関係者も、大粒の汗を流しながら本番に備えた。
強い日差しが降り注ぐ中、会場には開始時刻に合わせて幅広い年代の人が詰めかけ、町内外の事業者らがテントを並べてもてなした。
開会式後、世田米保育園児による踊りで夏まつりが幕開け。世田米、有住両中学校のソーラン節などの披露、町内外の団体、アーティストらによるミニコンサートやステージ、地元芸能団体による剣舞、太鼓演奏、大正琴が次々と披露された。
会場では、豪華景品が当たる「福引き菓子まき大会」、木材の早積み大会「タワー・オブ・クッブ」も行われ、子どもから一般まで幅広い年代の来場者がまつりを楽しんだ。
このほか、関連行事としてスラックライン体験、五葉山火縄銃鉄砲隊のよろいを身につける「サムライ体験」も人気を集めた。
日が沈むころには、4年ぶりとなる町民手踊りがスタート。『住田音頭』や『住田観光音頭』に合わせて、町民や町内の事業所で働く外国人技能実習生らが踊りを繰り広げた。
五葉山火縄銃鉄砲隊の隊列行進・演武のあとは、町商工会青年部による花火が昭和橋付近から打ち上げられ、約200発の大輪が地域を照らしてまつりの幕が下りた。
同町の夏まつりは昭和中期、世田米を流れる気仙川に架かる昭和橋のたもとでカラオケ大会を開催したのが始まりといわれる。
例年、中学生の演舞や郷土芸能、手踊りなどが披露され、令和元年は約3500人が来場。2年、3年は新型コロナウイルスの感染防止の観点から中止し、昨年、3年ぶりに再開した。