佐々木さん(高田高)全国大会へ 「みんなの夢AWARD」8日に東京で最終審査 古里活性化のアイデア発表
令和5年8月6日付 7面

高校生が社会問題の解決と自らの夢を重ね、実現のためのビジネスアイデアを策定するコンテスト「高校生みんなの夢AWARD4全国大会」の最終審査は8日(火)、東京都の国立オリンピック記念青少年総合センターで行われる。ステージ発表に臨むファイナリストには、県立高田高校(菅野幸貴校長、生徒344人)に通う佐々木淳哉さん(2年)も選出。市内の水産、農産物を販売する商業施設をオープンするビジネスプランを発表し、ふるさとのPRにもつなげる。(阿部仁志)
コンテストは、公益財団法人みんなの夢をかなえる会が主催し、一般社団法人ソーシャルビジネス・ドリームパートナーズが共催。全国の高校生や高専生から社会に貢献できるビジネスモデルを募り、1次、2次選考と最終審査を経てグランプリを決める。
今回は全国の608人からエントリーがあり、68人が一次選考の書類審査を通過。さらに、二次選考のプレゼンテーション動画審査で10人のファイナリストが選出され、この中に佐々木さんも選ばれた。
佐々木さんが考案したビジネスモデルのタイトルは、「けせんシーファームセンター~陸前高田市に賑わいを~」。小友町の干拓地を活用し、地元でとれる海産物や農産物を販売する商業施設をオープンするというもの。周辺のキャンプ場施設や、市内に今後増える予定の宿泊施設などとも連携しながら客を呼び込み、地域活性化を目指すアイデアだ。
佐々木さんは、三陸沿岸道路開通に伴い、同市が「通過型」の都市となり経済が衰退していく将来を懸念。外から訪れた人が滞在したくなるような土地とするための構想を練り、青森県八戸市にある市場「八食センター」から着想を得て、案を生み出した。
ステージ発表では、佐々木さん本人が5分以内の制限時間でプレゼンテーションを行う。会場には大会に協賛する企業関係者が入ることから、ビジネスモデルを通じてふるさとの可能性をPRする機会になるとも捉える。
審査では、共感性や社会性、実現可能性の観点でグランプリや準グランプリが決まる。本番を前にした4日、佐々木さんは市役所を表敬訪問。佐々木拓市長と山田市雄教育長に大会への意気込みを伝え、激励を受けた。
佐々木さんは「プレゼンテーションをして終わりではなく、(企業関係者に興味を持ってもらい)プランの実現に近づくような発表をしたい。市のにぎわい創出を目指し、今までやってきたことを全部出し切る」と決意する。