自動運転サービス実証実験 まちなかも走行へ 9月8日~30日実施

▲ 本年度は9月に自動運転サービスの実証実験を実施する

2年目の市事業

 

 陸前高田市は9月8日(金)~30日(土)、同市の高田松原津波復興祈念公園から高田町の中心市街地間で、自動運転サービスの実証実験を行う。昨年度に続き2年目の事業で、時速20㌔未満で走る自動運転バスを使う。今回は同園内を巡るルートのほかに、新たに市中心部を周遊するルートを加える。乗客には、加盟店舗で各種特典を受けられる市観光物産協会の観光周遊パスポート「高田旅パス」を配布し、自動運転サービス実装の可能性とともに、まちなかの観光面の課題を探る。(高橋 信)


 車両は昨年度よりも1台増やし、10人乗りの電気自動車(EV)2台を使う。乗客定員は各7人。月曜運休。無料で乗車体験できる。
 祈念公園内の道の駅高田松原と、中心市街地にある市立博物館を結ぶ「まちなかルート」(往復3・6㌔)は、1日9往復する。国道45号や避難道を兼ねている市道「シンボルロード」などを通るルートを予定。休日はパークガイド付きを2本走らせる(要予約)。
 一方、園内周遊ルートは、奇跡の一本松や旧気仙中校舎を経由する西側(往復2・6㌔)と、タピック45(旧道の駅高田松原)や下宿定住促進住宅を巡る東側(同4・6㌔)の2種類。運行本数は西側7往復(休日は6往復)、東側2往復で、休日は東西ルートともにパークガイド付きを2本走らせる。ルートは前回の実験と同じで、自動運転技術の検証を深化させる。
 新たな試みとして、乗客には「高田旅パス」を配る。本来、市観光物産協会が同市での宿泊者向けに配布しているが、実証実験中に限り、対象を乗客にも広げた。
 加盟店では割引やプレゼントなど、おもてなし特典を受けられるほかに、利用後、旅パスにスタンプが押される。集めたスタンプの数に応じて特産品が当たる抽選の応募もできる仕組み。乗客には同パスポートと一緒に自動運転利用者証を配り、加盟店を利用した際に店に提出してもらうことで、まちの商業者らでつくる「高田まちなか会」や市が各店の集客状況などを把握し、今後の展開を検討するうえでの参考データとしたい考えだ。
 多くの観光客が訪れる祈念公園の面積は130㌶と広大で、東西に広がる園内には奇跡の一本松やタピック45(旧道の駅高田松原)など五つの震災遺構が点在している。
 市は震災の教訓を効果的に伝えるため、来園者の移動手段を検討。昨年度、環境に配慮した車両を使った自動運転サービスの実証実験を2度実施した。
 実験で安全性を確認できたことから、本年度はまちなかへ展開していく。令和6年度の車両の調整、システムの確認、プレ運行を経て、7年度の実用化を目指している。