「地元の健康支えたい」 大船渡町出身の栗村さん 「おおふなと接骨院」を開院
令和5年8月22日付 3面

大船渡市大船渡町出身の柔道整復師・栗村海さん(33)は今月、同町笹崎の国道45号沿いに「おおふなと接骨院」を開院した。自身のけがの経験から「困っている人を助けたい」と志し、約12年の修業を経て独立。夢だった「自分の店を持ちたい」という思いをかなえた栗村さんは「子どもからお年寄りまで幅広い世代の健康を支え、地元を活性化させたい」と将来を見据える。(菅野弘大)
大船渡小、中、大船渡工業高(現・大船渡東高)と約10年間、野球に打ち込んだ栗村さん。自身が負った肘のけがと、兄が介護の職に就いたことにも影響を受け、「自分と同じように体のことで困っている人の力になりたい」と柔道整復師の道を選んだ。
高校卒業後、盛岡医療福祉専門学校(現・盛岡看護医療大学校)で3年間学んだのち、宮城県大崎市のあおやぎ接骨院グループに入社し、患者の施術にあたりながら、宮城県の高校の運動部でのトレーナー活動も展開。
今年1月の春高バレーでは、宮城県代表・古川学園高女子バレーボール部の専属トレーナーとして選手たちの体のケアにあたり、チームの優勝を支えるなど、確かな腕を持つ。
地元での接骨院開業は、この業界を志した当初からの夢だった。東日本大震災当時は専門学生。「高齢の方が逃げ遅れたという話も聞いた。いざという時に動ける体でいるためにも、健康寿命を延ばす治療、取り組みをしていきたい」と力を込め、「接骨院は骨折やけがを治すイメージを持つ方が多いが、体の不調に幅広く対応できる。体に痛みや違和感を感じたら、すぐに相談してほしい」と呼びかける。
現在は代表の栗村さんが一人で施術にあたるが、若い力で地域の活性化への貢献にも意欲を見せる。
「少子高齢化が進む中、スポーツに打ち込む子どもたちやお年寄りの健康を支え、地元を素晴らしい地域にしたいし、これまでの接骨院の概念を変え、新しい接骨院のイメージを広めていきたい」と思いを語る。 同院の診療時間は午前9時~正午と午後3時~同8時(土曜日のみ午後5時まで)。休診日は水曜日午後と日曜日・祝日で、予約優先。ホームページのQRコードは別掲。
問い合わせは同院(℡47・5225)へ。