2023県議選大船渡・陸前高田選挙区/新区割り 少数激戦に あす告示 定数2に現・新3人立候補へ

 9月10日(日)の任期満了に伴う岩手県議選(定数48)は、今月25日(金)に告示される。定数2の大船渡・陸前高田選挙区には、表明順に現職・千葉盛氏(40)=大船渡選挙区・1期、大船渡市猪川町=と、同・佐々木茂光氏(65)=陸前高田選挙区・3期、陸前高田市気仙町、自民党県連公認、前同市議の新人・畠山恵美子氏(52)=同市横田町、同党県連推薦=が立候補を予定。新区割り下で、人口減少対策や内陸部の格差解消、県政との連動などを見据えた本格的な論戦が交わされる。(佐藤 壮)

 

 区割り改定で、気仙はともに定数1だった大船渡選挙区(大船渡市)と陸前高田選挙区(陸前高田市・住田町)から気仙3市町が一つの選挙区となり、定数2を争う。県議選全体の定数は48で変わらず、16選挙区から14選挙区となった。
 千葉氏は▽人口減少・少子化に立ち向かう子育て支援▽沿岸と内陸を結ぶ道路ネットワークの整備▽医療福祉の充実▽コロナ・物価高騰対策の強化▽文化・芸能・スポーツの振興──などを訴える。
 令和元年の前回選で1万1383票を得て、新人同士の一騎打ちを制した。後援会(鈴木敏彦会長)活動では大船渡市内の地盤固めに加え、新たに選挙区となる陸前高田市、住田町の浸透も図った。第一声は午前9時ごろ、大船渡市赤崎町の選挙事務所で響かせる。
 佐々木氏は▽第1次産業の振興(なりわいの再生)▽教育・医療の充実▽港湾・道路ネットワークの推進▽国土強靱化の推進(防災・減災対策の充実)▽ILCの実現──などを訴えてきた。
 平成23年に新人同士の激突で1万142票を獲得し初当選して以来、12年ぶりの競争選。自民党県連の公認を受け、後援会(岡本紘一会長)のネットワークで掘り起こしを進めてきた。第一声は午前9時ごろから、陸前高田市高田町の陸前高田駅前事務所で行う。
 畠山氏は▽くらしの安心と安全を守り抜く▽強い産業と地域経済を創る▽多様なみんなが生きがいを持てる岩手へ▽未来を担う若者が住み続けたい岩手へ▽岩手の魅力を発信──などを掲げる。
 陸前高田市議2期を経て、県議選には初挑戦。同市や住田町では、後援会(長谷川節子会長)の活動で支援の輪を広げるほか、大船渡市内では後援会に加え、自民党大船渡支部の後押しを受ける。第一声は午前9時30分ごろから高田町の選挙事務所で予定している。
 投票日は9月3日(日)で、知事選、陸前高田市議選と同じ日程となる。知事選には、届け出順に無所属の現職・達増拓也氏(59)=盛岡市・4期=と、無所属の新人・千葉絢子氏(45)=同市=の2人が立候補。千葉盛氏は達増氏を、佐々木氏と畠山氏は千葉絢子氏を支持する。
 県議選立候補の届け出は25日午前8時30分から午後5時まで、大船渡市猪川町の県大船渡地区合同庁舎で受け付ける。投票は9月3日午前7時から、各市町選挙管理委員会開設の投票所で行われる。気仙両市は午後7時まで、住田町は同6時まで。
 今月16日現在の選挙人名簿登録者数(有権者数)は、大船渡市が2万9035人(男1万3839人、女1万5196人)、陸前高田市が1万5721人(男7577人、女8144人)、住田町が4317人(男2124人、女2193人)。3市町の合計では4万9073人(男2万3540人、女2万5533人)。