2023住田町議選/出席は10陣営にとどまる 立候補予定者説明会 高まる定数割れへの危機感

▲ 10陣営の出席にとどまり、定数割れの危機感もにじませた説明会

 9月19日(火)告示、同24日(日)投開票の住田町議会議員選挙(定数12)に向けた立候補予定者説明会は24日、町役場町民ホールで開かれた。出席したのは現職9人と出馬を視野に入れる町民1人の計10陣営。告示まで1カ月を切る中、町議会史上初の定数割れへの危機感が高まっており、新人擁立への動きが注目される。(清水辰彦)

 

 説明会には出馬予定の現職9人に加え、出馬を検討しているとみられる町民の代理人1組が出席。定数12を下回る出席数となり、会場には定数割れに対する危機感が漂った。
 出席した代理人は、東海新報社の取材に対し「本人ではないので、コメントは差し控えたい」と語った。
 現段階で勇退を表明していない現職のうち、唯一姿を見せなかった上有住の水野正勝氏(36)は、一貫して「私が出ることで選挙戦になるならば立候補し、(自身を含めても)12人ちょうどで無競争のようならば、慎重に判断したい」との考えを示しており、去就は流動的だ。
 説明会の冒頭、町選挙管理委員会の泉田静夫委員長は「町議選は、より身近な代表を選ぶ選挙。身近であるがゆえの間違いを起こさぬよう、十分な準備のもとで公正な選挙を」とあいさつ。
 引き続き、大船渡郵便局、大船渡警察署、盛岡地方法務局、町選管から説明が行われた。
 出席者は選挙運動用はがきや選挙運動用自動車などの使用に関わる手続き、収支報告の記入方法などを把握。選挙違反がないよう、経費管理や選挙活動の注意点も確認。
 令和2年に公職選挙法が一部改正され、選挙運動費用の一部を公費で負担する制度がそれまでの都道府県と市から町村にまで拡大されたことから、供託金の納付や公費負担についての説明も行われた。
 立候補届に関する書類などの事前審査は、9月12日(火)午前10時から正午まで町役場で実施。立候補の届け出は同19日同8時30分〜午後5時に町役場で受け付ける。
 9月30日(土)の任期満了に伴う今回の町議選は、昭和30年の町制施行後通算18回目。同3日(日)投開票の知事選・県議選、陸前高田市議選後に行われ、気仙の〝選挙イヤー〟を締めくくる。
 現時点で出馬の構えを示しているのは、いずれも男性。地区別では世田米4人、下有住2人、上有住3人となっている。党派別では無所属が8人で、日本共産党が1人。
 告示まで1カ月を切る中、「選挙戦のつもりで準備する」と語る議員もおり、出馬予定の各陣営では選挙に向けた前哨戦を本格化させているところもある。
 一方で候補の顔ぶれが固まり切っておらず、前回、前々回選が無投票で終わったことから、手探りの状態も見られる。
 今月24日現在の町全体の有権者数は4313人(男2120人、女2193人)。前回選告示前日と比べ、487人少ない。
 地区別の立候補表明者(五十音順)は次の通り(数字は年齢、丸数字は当選回数)。
 【世田米】
阿 部 祐 一 70無現⑤
荻 原   勝 64無現②
佐々木 信 一 62無現③
瀧 本 正 德 75無現③
 【下有住】
佐々木 春 一 70共現④
高 橋   靖 67無現⑥
 【上有住】
菊 池   孝 76無現⑤
林 﨑 幸 正 72無現⑤
村 上   薫 71無現⑤