10月に「一箱古本市」 図書関係者らが初企画 ほんまるの家などで開催 出店者を募集
令和5年8月26日付 3面

陸前高田市内の図書関係者らによる「ほんまる一箱古本市」(実行委主催)は10月14(土)、15(日)の両日、高田町のほんまるの家などで開催される。本の愛好家らがその日限りの本屋の〝店主〟になり、おすすめの作品の販売を通じて来場者と交流するイベント。本の魅力を発信する初の企画とし、9月10日(日)まで広く出店者を募集している。(阿部仁志)
一箱古本市は「段ボール箱1箱分」の古本を持ち寄って販売するもの。東京が発祥の地とされる。誰でも参加でき、本と人との交流を楽しめるイベントとして全国各地で開かれている。
宮城県石巻市でも毎年開催されており、現在は約40の出店者と地元内外の人の交流を生むイベントとして定着。陸前高田市内で読書愛好者同士の交流を目的にした「読書会」を展開する松本麻以さん(40)=米崎町=は、石巻のイベントに参加して感銘を受け、陸前高田でも開催しようと図書関係者らに声をかけた。
松本さんの呼びかけに応じ、同市の陸前高田ほんまる㈱、NPO法人本と音、山猫堂、㈱山十、陸前高田こども図書館ちいさいおうちによる実行委員会が発足。石巻のイベントを例に運営方法や出店の内容などを定め、出店者の募集を開始した。24日現在、市内外の約10人が出店を希望している。
本を詰める「一箱」に厳密な定義はなく、段ボール箱やかご、木製の本棚など大きさ、素材等は出店者が自由に決められる。小説や絵本、雑誌など、販売する本のジャンルは問わない。ディスプレーを飾る店名の看板や置物なども好きに配置でき、出店者の個性を発揮できる。
イベントの継続開催を見据える松本さんは「本は、1人で読むだけでなく、ほかの人との交流を生むツールにもなる。イベントが自分に寄り添ってくれるようなすてきな本との出合いにつながり、市内で本好きの輪が広がるきっかけになってほしい」と成功を願う。
イベント会場は、中心市街地のほんまるの家、みんなの家、市立図書館など。時間は両日とも午前10時から午後3時まで。
出店料は、1日のみ参加が1000円(18歳以下500円)、2日間参加が1500円(同1000円)。販売物の5割が本であれば、雑貨などの物品(飲食物を除く)の販売も可能とする。
本の出店者とは別に、実行委ではイベントを盛り上げる「助っ人さん」や、飲食物の出店者も募集している。
応募は陸前高田ほんまるの公式ホームページ(https://www.rt-honmaru.com/)から受け付ける。
問い合わせは松本さん(℡090・5397・9249)へ。