〝サヨナラ議会〟が開会 一般質問に3議員登壇 住高魅力向上策などで論戦

▲ 2年連続で定員が20人を下回った住田高校。町教委では生徒数確保に向け、さらなる魅力創出に取り組む考えを示す

 住田町議会9月定例会は、29日に開会した。任期満了に伴う町議会議員選挙(定数12)を来月に控え、現構成議員では最後の定例会。初日は通告に基づく一般質問が行われ、荻原勝(無所属)佐々木春一(日本共産党)佐々木信一(無所属)の3議員が登壇。2年連続での定員割れとなっている県立住田高校の生徒数確保やさらなる魅力化へ向け、町教委ではさらなる支援の充実化を図っていく考えを示した。
(清水辰彦、2面に一般質問の主なやりとり)


 住田高校の魅力化を取り上げたのは、トップ登壇の荻原議員。
 令和3年度から7年度を期間とする「新たな県立高等学校再編計画後期計画」では、住田高校を含めた1学年1学級校について、入学者数が2年連続で20人以下になった場合、原則として翌年度に募集停止し、統合を進めるとしている。住田高校の入学者は4年度が19人、5年度が17人で、2年続けて20人を下回った。
 一方で同計画は、地方創生を担う人材育成も掲げている。県教委学校教育室では、同校に対して町が多くの支援を展開していること、地域が一丸となって魅力向上に努めていることなどから、募集停止の判断を1年見送った。
 荻原議員は、この判断についての当局の受け止めを尋ねた。
 松高正俊教育長は、「これまで取り組んできた同校の教育振興への支援、魅力化構想実現の取り組みについて分析と改善が必要」と述べ、「県教委や住田高校、魅力化推進会議関係者と、情報共有や連携を図り、魅力向上と入学生募集に取り組んでいく」との考えを改めて示した。
 また、同議員が定員割れの背景について説明を求めたのに対して松高教育長は、町内の中学生の進学先は近隣市に複数の高校があることから選択範囲が広くなっており、さらに、気仙地区内の他高校でも定員を割って希望校に入学しやすい状況となっていることなどを説明。
 そのうえで「住田高校の在校生や卒業生、保護者、中学校の先生方を通じて中学生に高校の魅力が伝わり、入学生の確保につながっている面もある。今後は支援内容のさらなる充実を図りたい」と、同校のさらなる魅力創出への意欲を示した。
 今定例会の日程次の通り。
 ▽30日=本会議(一般質問、1人)、決算審査特別委、常任委▽31日=休会▽9月1日=本会議(議案審議)▽2〜3日=休会▽4~6日=決算審査特別委▽7日=休会▽8日=本会議(議案審議、決算審査特別委報告など)