人気お米スナックに新味 ひころいちファーム 「赤しそ梅」「オニオン」きょう発売

▲ 「ポリフリー」シリーズの新商品として、「赤しそ梅味」「オニオン味」をきょうから発売

 農作物の生産、加工、販売を手掛ける陸前高田市の「ひころいちファーム」(村上一憲代表)は31日、米粉と米油を使用したお米スナック「ポリフリー」シリーズの新商品として、「赤しそ梅味」「オニオン味」の2種類を発売する。同シリーズの既存商品同様、味付けは三陸産の材料にこだわったほか、「赤しそ梅味」の製作には同市の酔仙酒造㈱が協力。〝健康的なお酒のお供〟であると同時に、誰もが安心して食べられる健康面に配慮したお菓子である点も特徴だ。(新沼麻波)

 

〝三陸産〟にこだわり


 ひころいちファームでは、自家産米を使ったパスタや、パスタを揚げて作った看板商品「米粉パスタスナック」などを製造・販売。手掛けた商品は県内外の食品コンクールで入賞するなど、安全面や健康面で高い評価を得ている。
 ポリフリーは昨年3月から販売している商品で、「グルテンフリー」「アレルゲン28品目不使用」「保存料・香料不使用」という〝三つのフリー〟が特徴。「お酒を飲むときに、お米の特長を生かした健康に良いおつまみを気楽に食べてもらいたい」という思いが開発背景にあり、味の表記の横に「ビールのお供に」といったおすすめのお酒の種類も併記されている。
 これまでに「野菜ブイヨン味」など3種類が販売されており、今回はシリーズ第4弾の「赤しそ梅味」、第5弾の「オニオン味」を2種類同時に発売。「赤しそ梅味」には酔仙酒造提供の米粉と宮古市川井地区の名産「川井赤しそ」、「オニオン味」には大船渡市赤崎町産を中心に気仙両市で採れたタマネギがそれぞれ使われている。
 このうち、「赤しそ梅味」は、商品開発の段階から酔仙酒造が協力。酒造りの過程で出る「たかたのゆめ」の米粉が練り込まれているほか、日本酒に合う味付けを目指し、味の確認にも同社の担当者が携わった。
 商品開発に要した時間は、「オニオン味」が約半年、「赤しそ梅味」が約1年。納得のいく味にたどり着くまでの試行錯誤はもちろんのこと、完成目前で赤しそパウダーに添加物が含まれていることが分かり、「赤しそ梅味」の開発が振り出しに戻ってしまうといったハプニングにも見舞われた。無添加のものを見つけても、今度は発色や味が悪くなってしまったという。
 こうした困難の中、村上代表(44)は「妥協せず、生産者ではなく消費者目線でなければ」と開発を続け、新商品の発売にこぎ着けた。この考え方は、ポリフリーの企画やパッケージデザインの面でサポートを受けている一般社団法人・東の食の会(東京都)から教わったもので、「商品ができたからただ売るのではなく、お客さんがその商品をどう思うかまで考えなければならないことを東の食の会から学んだ」と振り返る。
 ポリフリーは、首都圏の上質な品物を取り扱うスーパーなどでも販売されており、発売から約1年半で10万個を売り上げるなど人気を博している。「その良さを地元の人たちにも知ってもらい、いっぱい食べてもらえれば」と村上代表。「体に良いものしか使っていないので、誰でも安心して食べられる。アレルギーがある子も、みんなと同じお菓子を食べて、楽しい思いをしてもらいたい」と安全で健康的なお米スナックの魅力をアピールする。
 新商品はいずれも内容量25㌘で、希望小売価格は230円(税別)。米崎町の工房内に構える直営店「ファクトリーショップ」や、県内の道の駅などで購入できるほか、ひころいちファームのホームページ(https://www.hikoroichi-farm.com/)でもオンライン販売を行っている。
 問い合わせは、ひころいちファーム(℡47・3991)へ。