2023陸前高田市議選/19陣営の情勢展望㊦ 増票へ追い込み懸命 重要性増す足元固め

新人出馬で状況一変/広田町


小 林   卓49無新
木 村   聡30無現①
伊 勢   純56共現③
蒲 生   哲60無現②

 

 有権者数は、高田町に次いで2番目に多い2507人(前回選当日有権者比203人減)。地元出身者が当選した2月の市長選を受け、新人擁立に向けた動きなどへの関心が高まっていた。現職3人が出馬する構えをみせていた告示直前に新人1人が名乗りを上げ、立候補者数は町別最多の4人と混戦となっている。いかに地元の支持を固められるかがポイントとなりそうだ。
 新人の小林氏=根岬=は、「市民の声を市政に届ける」と立候補した。
 大分県出身で、令和2年に陸前高田市に移住。地縁・血縁は皆無で、知名度の低さが課題の一方、2月の市長選で初当選した佐々木拓氏を支えた同氏後援会広田支部が全面的に支援し、陣営は「広田の票と力の結集を」と結束を強める。
 初挑戦となった前回選で718票(4位)を獲得した木村氏=袖野。地盤の広田町での支持に加え、この4年間で他町の多様な世代とのつながりを築いたが、陣営は「面的でなく線的なつながりで、集票力は不透明」と冷静に分析。市民の声を反映させた積極的な政策提案の姿勢などをアピールする。
 3期目の伊勢氏=蒲田=は、日本共産党公認候補3人のうち自身の地盤としている広田、小友両町を中心に支持固めに当たる。
 前回選は585票(6位)を獲得したが、陣営は465票で17位当選した前々回の苦戦を肝に銘じている。「他候補にとらわれず、暮らしとなりわいを守る政策を伝えたい」と強調する。
 蒲生氏=小長洞=は、3選をかけた戦い。新人の立候補を減票要素と捉え、警戒を強めている。
 初挑戦の前々回は594票(11位)、前回は521票(10位)。広田で生まれ育った地元人として足元固めを第一としながら、議員2期の実績や東日本大震災後の支援活動も生かして町外での浸透も狙う。

 

ベテラン2氏地道に/矢作町
伊 藤 明 彦68無現⑥
藤 倉 泰 治73共現⑤

 

 有権者数は1176人(同146人減)で、市内で3番目に小さい票田。立候補者は前回選より1人減の現職2人だが、出生地などを足がかりに集票を仕掛ける町外の立候補者もおり、投票行動が注目される。
 7選を期す伊藤氏=袖野=は、直近2回の得票数500票台を踏まえ、「非常に厳しい戦いとなる」と引き締めを図る。
 地域の悲願である国道343号の交通難所を解消する「新笹ノ田トンネル」早期着工のため、県知事にも直談判したベテラン議員としての実績とつながりを強みに支持を呼びかける。
 6選を目指す藤倉氏=諏訪。前々回まで700票を超える堅調な支持を維持してきたが、前回461票(13位)と減らし、陣営は攻勢に転じるべく市西側エリアをくまなく回る。
 日本共産党気仙地区委員長として「党の存在感を示すうえでも重要な選挙」と強調し、市民生活を守る主張を響かせている。

 

現職2氏が3選期す/竹駒町
中 野 貴 徳53無現②
伊 藤 勇 一67無現②

 

 有権者数は、市内で2番目に少ない1140人(同117人減)。平成19年以降、議員空白区となり、町外候補の〝草刈り場〟にもなっていたが、27年に地元議員が誕生。今回は前回選から1人減の現職2人が立候補している。
 2期目の中野氏=滝の里=は、前々回742票(5位)で初当選。前回は555票で9位当選した。
 今回から若い年代が中心となった陣営は運動のギアを上げ、「市民の要望を形にするという思いを伝えたい」と、各地で遊説。親戚筋をたどるなどして浸透を図る町外候補の動きを注視しながら、増票を目指す。
 伊藤氏=相川=は、竹駒町の一部地域に加え、地縁・血縁を生かして矢作町や気仙町今泉地区での浸透に注力している。
 平成31年の市議補選で初当選し、その7カ月後の前回選では458票で15位当選。障害者支援施設で管理職を務めた経験をもとにしながら、福祉向上策などを訴えている。

 

名乗りは現職1氏のみ/横田町

菅 野 広 紀61無現④

 

 有権者数は、市内最少の1023人(同115人減)。前市議が県議選大船渡・陸前高田選挙区に立候補し、今市議選に名乗りを上げたのは現職1人のみ。しかし、横田町を出身地とする町外の新人1人が出馬しており、有権者の動向が注目される。
 菅野氏=久連坪=は、通算5期目を目指す。
 8年ぶりに出馬した前回は498票で12位当選。今回は町内の立候補者が減ったため地域に漂う安泰ムードに強い危機感を示す。「厳しい戦い。一人でも多くの横田の人に思いを伝える」と、町内をくまなく巡って支持固めに躍起で、近隣町への浸透にも意欲的だ。