旅行会社「RTB」 きょうから本格稼働 国内外の富裕層などターゲットに 旅行業店舗は震災後市内初

▲ 1日に旅行会社RTBを本格オープンさせる村上さん㊥

 陸前高田市の元参与・村上清さん(64)が代表取締役社長を務め、同市高田町字本丸に店舗を置く旅行会社・㈱陸前高田アメイジングトリップ・ビューロー(通称・RTB)の営業が、1日から本格稼働する。市内での旅行業登録店舗開設は東日本大震災後初めて。国内外の富裕層向けから地元住民向けまで幅広い旅行の企画、手配等を手がけ、同市における「旅行の窓口」としての認知度向上を図っていく。(阿部仁志)

 RTBは、村上さんが代表取締役を務める同市の地域商社・陸前高田企画㈱(通称・RTA)と連携。同市の豊かな自然や文化資源を生かし、RTAが企画した高付加価値のサービス、商品など地域コンテンツを販売する。
 県の第三種旅行業認可を受けた今年2月から一部営業を開始。店舗はRTAの事務所を兼用し、1日から各種事業を本格的にスタートさせる。旅行会社の店舗開設は、市内では平成23年の震災後初。
 事業内容は、宿泊と交通をセットにした国内企画旅行や出張、視察旅行、家族旅行の企画手配、インバウンド事業など。「国内外の富裕層向けに、陸前高田ならではの〝アメージング(素晴らしい、驚くべき)〟な体験を提供する」とともに、地元住民向けの旅行にも対応する。
 同市へのインバウンド向けには、広田湾でとれる養殖のカキやイシカゲガイといった新鮮な魚介を使った食や、市内で開かれる花火大会等のイベント、同市の歴史文化に深く関わる金山など、あらゆるコンテンツとコラボレーションした旅行企画の販売を構想する。
 シンガポール共和国や同市の姉妹都市である米国・クレセントシティ市など、震災をきっかけに縁を結んだ地域とのつながりも生かしたい考え。国内外に陸前高田の魅力を発信し、市内外の宿泊施設とタイアップしながら、地域への経済波及効果を狙う。
 村上さんは「陸前高田の食や文化、自然を詰め込んだ旅行の〝パック〟をしっかり作っていく。各方面からの声を聞き、地元の皆さまに愛される会社を目指す」と語る。
 営業時間は平日午前9時~午後6時。定休日は土、日曜日と祝日。
 問い合わせはRTB(℡22・9105)へ。