2023知事選/達増氏が歴代初の5選 初挑戦の千葉氏、現職の壁厚く  全県投票率は56・63%

 任期満了に伴う県知事選も3日に投開票が行われ、無所属の現職・達増拓也氏(59)=盛岡市、4期=が、無所属の新人・千葉絢子氏(45)=同=を10万4387票差で破り、歴代知事として初の5選を飾った。投票率は56・63%となり、前回選を3・17ポイント上回った。
 達増氏は今年2月、「県民が困難を乗り越え、希望をかなえられる環境の整備を」と5選出馬を表明。子育て支援策の拡充、産業や観光の振興、沿岸と内陸を結ぶ道路網の整備などの人口減少対策を公約に、4期16年の実績と「県政の継続」を訴えた。
 令和元年の前回選で推薦を受けた立憲民主、国民民主、共産、社民の野党4党からは支持や支援を受けるにとどめ、〝県民党〟として臨戦。職域団体などの支援、推薦も受けて厚い支持基盤を固め、同氏を支持する県議選候補者らで構成する超党派の政治団体「希望郷いわてを実現する会」とも連動した。
 初当選した平成19年、再選を果たした23年、前回選と、競争戦になった過去3回の選挙戦は全県、気仙ともに6割を超える得票率で圧勝。今回は全県での得票率が59・2%、気仙では大船渡市60・7%、陸前高田市62・4%、住田町57・4%と、7割を超えた前回選は下回ったが、安定した戦いぶりで勝利を収めた。
 千葉氏は昨年12月、「県民が全員で参加する地域づくりの実現を」と、女性として初めて知事選に立候補。自民、公明の与党側の支持、支援を受け、人口減少社会を見据えた県民所得の向上や社会基盤整備などを公約に「県政の刷新」を掲げて戦った。
 与党支持層に加えて現職の多選批判層などの取り込みを図ったが、現職の壁は厚く、県政初の女性知事になることはできなかった。
 全県の投票率は、過去最低だった前回選を上回った。前回選と同様に与野党一騎打ちの構図となり、4期目の現職と元県議で前職は民放アナウンサーという、ともに知名度がある2人の選挙戦は前哨戦から有権者らの関心を集めた。両候補が連動した県議選は全14選挙区中12選挙区で競争選となったことも投票率の上昇につながったとみられる。
 気仙は大船渡市が63・64%(前回選比1・25ポイント増)、陸前高田市が76・44%、(同0・50ポイント減)、住田町が66・76%(同9・44ポイント増)。大船渡市と住田町で前回選を上回った。
 【達増拓也氏の略歴】昭和39年6月10日、盛岡市生まれ。東京大卒。昭和63年~平成7年、外務省勤務。同8年~平成19年、衆議院議員(連続4期)。同年4月、県知事初当選。現在4期。盛岡市本町通。59歳。