2023陸前高田市議選/16人の顔ぶれ決まる 現職13人、新人3人当選 3人が涙のむ
令和5年9月4日付 1面

任期満了に伴う陸前高田市議会議員選挙(定数16)は3日、市内25カ所で投票が行われ、即日開票の結果、現職13人、新人3人が当選し、新たな議員16人の顔ぶれが決まった。今選挙には19人が立候補し、現職2人、新人1人が涙をのんだ。投票率は76・25%と前回選比で0・66㌽下がり、同市議選史上2番目の低さとなった。任期は11日(月)から4年間。
投票率76・25%で史上2番目の低さ
夢アリーナたかたで行われた開票作業
投票は午前7時から午後7時まで市内25カ所で行われ、午後8時15分から高田町の夢アリーナたかたで即日開票された。会場を訪れた各陣営の運動員や市民らはいずれも真剣な表情で開票作業を見守った。
当選者を党派別にみると、共産3人(現3)、無所属13人(現10、新3)。町別では、高田3人(現2、新1)、広田3人(同)、気仙2人(現1、新1)、小友2人(現2)、米崎2人(同)、矢作2人(同)、竹駒1人(現1)、横田1人(同)。
男性14人、女性2人。女性は現職の2人が議席を守ったが、改選前(17議員、欠員1)より1議席減となった。年代別では60代が最多の6人で、以下、70代4人、30代、40代、50代各2人。最年少は30歳、最年長は73歳。
最高得票は838票、最低得票は473票。1000票台の当選者は前回に続いていなかった。
一方、現職2人と新人1人は訴えが届かず、涙をのんだ。
投票率は過去最低となった前々回の平成27年(73・79%)を上回ったものの、前回は下回った。
8月28日から今月2日まで受け付けた期日前投票者は、3917人。前回比1172人増と大幅に伸び、制度が浸透した表れと受け取れるが、投票率低下傾向の歯止めにはつながらなかった。
市議選は、昭和30年の市制施行以来通算18回目。無投票となったことは一度もなく、毎回選挙戦が行われてきた。平成15、19、23、27年の4回は、定数に対して立候補者が1~2人上回るだけの少数激戦が繰り広げられたが、4年前の前回は26人が18議席を争う混戦だった。
今回は定数が18から16に削減されて迎える初めての選挙で、現職15人、新人4人の計19人が立候補。東日本大震災後のインフラ復旧が昨年12月までに完了した中、少子高齢化や人口減への対策、新型コロナウイルス禍や物価高騰の影響で疲弊するまちの産業振興などを争点に、舌戦を繰り広げてきた。
◇
陸前高田市議選の当選証書付与式は、4日午前10時から高田町の市役所で行われる。