2023住田町議選/3期連続無投票で〝決着〟 現職11人、新人1人が当選 初の女性町議も誕生

 

 住田町議会議員選挙(定数12)は19日、告示された。立候補の届け出を行ったのは現職11人と新人1人の計12人で定数と同じとなり、無投票当選が決まった。前々回、前回に続いて3期連続で有権者が一票を投じる機会がなくなり、人口減少が進む中で議員のなり手不足が、より深刻化していることが浮き彫りとなった。

 

なり手不足の現状 浮き彫りに

 

届け出の抽選に臨む各陣営

 今回の町議選は30日(土)の任期満了に伴うもので、昭和30年の町制施行から数えて通算18回目。定数は前回選と変わらず、12での実施となった。
 町選挙管理委員会(泉田静夫委員長)による立候補届け出の受け付けは、午前8時30分から町役場町民ホールで行われた。立候補予定者本人や代理人が30分ほど前から続々と姿を見せ、予想の12陣営すべてがそろった。
 抽選順を決めるための予備抽選を経て、届け出順を決める本抽選時には緊張感が広がり、各陣営の関係者は固唾をのんで見守った。届け出順が決まると1陣営ごとに書類審査に臨み、不備がないことが確認されると、町選管から選挙運動用の自動車表示板や街頭演説用標旗、運動員の腕章といった〝七つ道具〟が渡された。
 さらに、町明るい選挙推進協議会が用意した明るい選挙のシンボル「白バラ」を受け取り、各選挙事務所に戻った。
 各立候補者は選挙道具が届いた9時前後からそれぞれ出陣式・第一声を行うなどして気勢を上げ、町内遊説に繰り出した。
 夏の余韻を残す暑さとなった中、居住地域だけでなく、今回立候補者が現れずに〝議員空白区〟となった地域などにも広く足を運び、人口減少、農林業・商工業の振興、地域医療・福祉の充実など、町が直面するさまざまな課題の解決に対する自らの思いを訴えるとともに「お願いコール」を響かせた。
 12人が届け出手続きを済ませたあとに新たな立候補の届け出はなく、午後5時に無投票が確定した。立候補者それぞれがまちづくりに対するビジョンを訴える舌戦は、1日限りで終了。各陣営の事務所では、遊説を終えた立候補者が支持者らと当選の喜びを分かち合った。
 当選者は、現職11人が男性。新人は女性で、町議会に初の女性議員が誕生した。
 党派別にみると共産党が現職1人、無所属は現職10人と新人1人。地区別では、世田米5人(いずれも現職)、下有住3人(現職2人、新人1人)、上有住4人(現職4人)。年代別では70代7人、60代4人、30代1人となった。
 議員の新任期は10月1日(日)から始まる。

 

25日に当選証書付与式

 

 住田町選挙管理委員会は、25日(月)午前10時から町役場町民ホールで町議選当選者12人への当選証書付与式を行う。