街頭で事故防止呼びかけ 秋の交通安全運動 気仙各地で啓発活動盛んに(別写真あり)
令和5年9月23日付 7面

秋の全国交通安全運動期間中の22日、気仙各地で警察や公共交通、交通安全関係者らによる街頭啓発活動が繰り広げられ、安全運転の徹底などを広く訴えた。運動は「夕暮れの ライトは迷わず 早めから」をスローガンとして21日にスタート。期間は30日(土)までで、気仙では今後も事故防止に向けた各種活動が展開される。
火石交差点でグッズを配布/住田
住田町の気仙地区交通安全協会世田米分会(杉下吉身分会長)では22日、世田米の一般国道340号と同107号の火石交差点で街頭活動を行った。道行くドライバーに啓発グッズを配布しながら、事故防止を呼びかけた。
同分会ではこの日、「夕暮れの事故防止作戦」と銘打って取り組みを展開。分会や町、大船渡警察署、町交通指導隊、交通安全母の会など関係機関・団体から約30人が参加し、県警本部の吉田知明交通部長も立ち会った。
開会式では、杉下分会長が「交通安全活動に終わりはない。住民一人一人が交通安全を守っていかなければ事故はなくならない」とあいさつ。神田謙一町長、大船渡署の永澤幸雄署長も、関係機関一丸となっての事故防止に期待を込めた。
参加者は交差点の4カ所に立ち、赤信号で停車したドライバーに「夕暮れに 小さなホタルが 大きな活動」としたメッセージを添えたお守り型の反射材を配布。ライトの早め点灯や飲酒運転根絶を訴えるのぼりも掲げ、安全運転の徹底を訴えた。
道の駅などで初の一斉啓発実施/県警高速隊

道の駅さんりくでは関係者らが安全運転を促すチラシなどを配布=大船渡市三陸町越喜来
県警本部交通部高速道路交通警察隊では同日、交通安全キャンペーンとして、東北自動車道のサービスエリアや三陸沿岸道路の道の駅などで啓発活動を実施した。大船渡市三陸町越喜来の道の駅さんりくでは、気仙両市の三陸道を管轄する釜石分駐隊(菅原聖人分駐隊長)が中心となり、高速道路での安全運転意識の高揚を図った。
同日は、東北道のサービスエリア4カ所と三陸道または東北横断自動車道釜石道の道の駅4カ所の計8カ所で初となる一斉啓発活動を展開。道の駅さんりくには、釜石分駐隊と大船渡警察署、南三陸沿岸国道事務所大船渡維持出張所から11人が参加した。
参加者らは、道の駅に立ち寄ったドライバーらに反射材や啓発チラシ、高速隊特製の箱形パトカーのペーパークラフトを手渡し、安全運転を促した。今年は、気仙管内における三陸道での死亡事故は発生していないものの、中央分離帯に衝突する事故が多く、走行時の注意を呼びかける。
菅原分駐隊長は「三陸道が高速道路という認識がドライバーに定着しておらず、運転方法を再確認していただきたい。また、ぼんやり運転による中央分離帯への衝突事故が多いので、こまめに休憩を取りながらの運転をお願いしたい」と話していた。
BRT専用道付近の通行注意促す/JR東日本

BRT専用道の交差点で街頭啓発活動を行う関係者ら=大船渡市盛町
JR東日本盛岡支社気仙沼統括センター(柴田博之所長)は同日朝、大船渡市盛町のJR大船渡線BRTの田茂山駅交差点で街頭啓発活動を行い、BRT専用道と一般道の交差点における走行に注意を呼びかけた。
同センターでは毎年、春と秋の全国交通安全運動期間に合わせて活動を実施。毎回活動場所を変えながら継続しており、同日は同センターと大船渡警察署、市役所から8人が参加した。
参加者らは田茂山駅付近の交差点にのぼり旗を立てて、BRT利用者や通行する車両に交通ルールの順守を促した。横断歩道を渡る歩行者や自転車の運転者にも声をかけ、交通事故防止への意識も呼びかけた。
同センターでは「BRT専用道との交差点では、左右の安全や信号機を確認して通行していただくよう、引き続き周知、啓発に取り組んでいきたい」としている。