新鮮なサンマを全国へ 大船渡水商協 直送便事業の出荷開始(動画、別写真あり)
令和5年9月23日付 1面
大船渡市内の鮮魚小売業者などで構成する大船渡水産物商業協同組合(新沼哲理事長)は22日、地元産の生サンマを全国各地に届ける大船渡港さんま直送便事業の出荷を始めた。初出荷は、昨年よりも7日早い。組合関係者は1匹ずつ丁寧に箱に詰め、今後の豊漁や魚体の大型化に期待を込めた。同組合では、10月末まで注文を受け付ける。
22日朝、市魚市場には地元大型船3隻による約100㌧の水揚げがあった。大船渡町の組合作業場では、受付初日の先月7日申し込み分に対応。直送されたサンマを関係者が大きさ別に仕分けし、紫外線殺菌海水を用いるなど衛生管理を徹底した発泡スチロール箱に並べた。
水揚げ日時や水揚げ港を示した「トレーサビリティー」を同封。さらに、市内の情報紹介に加えプレゼント応募券が付いた「りあすの風だより」や、家庭で調理するためのコツを紹介する資料も添えた。
送り先は関西や九州を含む全国各地で、毎年申し込むリピーターが多いという。作業を見守った新沼理事長は「消費者から『早くほしい』との声を聞いても、ある程度大きさがそろうようになるまで、こちらも我慢していた。長くお付き合いしている方々が多く、今年もしっかりとしたものを出したい」と話していた。
今年の案内チラシには「日ごろの感謝を込めて鋭意努力し、昨年と同じ価格で提供」と掲げる。価格はいずれも送料・税込みで▽大10尾入り3900円▽大15尾入り4900円▽大20尾入り5800円▽中20尾入り4000円▽中50尾入り7000円▽大30尾入り7500円▽大50尾入り1万1000円——の7コースで対応。九州地方へは500円、沖縄県へは1000円の別途送料がかかる。
組合によると、すでに約6000箱を受注した。昨年は約9000箱の取り扱いだったが、今年は1万箱台への回復を目指す。魚市場近くの組合事務所や、組合員の鮮魚店などで受け付けている。問い合わせは同直送便事業(℡27・9999)へ。