滞在型観光拠点 きょう開業 小友町の県立オートキャンプ場 リニューアル整備し再出発

▲ 23日に待望のオープンを迎えるスノーピーク陸前高田キャンプフィールド

 東日本大震災後営業を休止し、県がリニューアル整備を進めた陸前高田市小友町の県立陸前高田オートキャンプ場「スノーピーク陸前高田キャンプフィールド」は、23日にオープンする。日本を代表するアウトドアメーカーの㈱スノーピーク(山井太代表取締役会長兼社長執行役員、本社・新潟県三条市)が指定管理し、滞在型観光の拠点の一つとして期待が集まる。同社は地元事業者などと連携したマルシェを不定期開催し、地域経済活性化への貢献も目指す。(高橋 信)


 23日は午前11時からオープンセレモニーを実施。一般は午後1時から入場できる。
 スノーピークの直営キャンプ場が開設されるのは、北東北で初めて。敷地面積は、リニューアル前と同じ22・4㌶で、キャンプサイトはキャビンなどを含めて合計158サイト。
 フリーサイトエリア(88サイト)は最大の広さを有し、イベントスペースとしての活用も想定。ほかに犬連れで利用できるドッグランサイト(6区画)や初心者におすすめの電源付きサイト(17区画)もある。
 バス・トイレ付きのモバイルハウス「住箱」は3棟、キャビンは10棟。炊事棟や24時間使用可能なシャワールーム、洗濯機を完備する。必要な道具をレンタルできるキャンププランも用意している。
 キャンプ用品やアパレルを取りそろえる直営店には、同キャンプ場限定のTシャツなども販売。不定期で開催するマルシェでは、地元の食の魅力などをキャンパーにPRしていく。
 前身のオートキャンプ場「モビリア」は、宿泊利用減少や施設の老朽化などを受け、平成30年1月に営業を休止。震災後敷地内に整備された応急仮設住宅は令和2年度に撤去され、県はテントの大型化やニーズの多様化に対応した拠点を目指し、施設のリニューアル化を進めた。
 同キャンプ場の服部慎司店長(43)は「陸前高田を震災の被災地としてではなく、自然豊かな交流の場所として再定義できるような発信をしていきたい」と力を込める。
 県観光・プロモーション室の木登恵一国内観光担当課長は「北東北でここにしかないオールシーズン楽しめるキャンプ場。交流人口拡大、経済活性化にもつながっていけばいい」と期待する。
 営業時間は午前9時から午後6時まで(冬季は午後5時まで)。水曜定休。
 問い合わせは、同キャンプ場(℡22・9477)へ。