議長に佐々木(春)氏 改選後初の臨時会 副議長には水野氏選出
令和5年10月3日付 1面

改選後初となる住田町議会の臨時会は2日に開かれた。注目の正副議長選では、議長に佐々木春一氏(70)=日本共産党・5期、下有住=、副議長に水野正勝氏(37)=無所属・2期、上有住=が選出された。議会選出の監査委員は菊池孝氏(76)=無所属・6期、同=の選任に同意。総務教民、産業経済、広報編集の各常任委員会の構成も決め、新体制による議会運営がスタートした。(清水辰彦)
4年間の新任期2日目に開かれた臨時会には、先月19日告示の任期満了に伴う町議選で当選した12人全員が出席。仮議席指定後に議長選が行われ、単記無記名方式での投票の結果、
佐々木春一 共5期 7票
阿部 裕一 無6期 5票
となり、佐々木氏が第23代(15人目)の議長に選ばれた。
佐々木新議長は「地方議会に課せられている団体の意思の決定、執行機関の監視の使命を全うするため、日常的に住民の声を広く聴取し、議案審議、政策立案、行財政の監視、調査研究に努める覚悟」と、決意を語った。
続く副議長選も単記無記名方式で行われ、
水野 正勝 無2期 5票
村上 薫 無6期 4票
佐々木信一 無4期 3票
となり、水野氏の当選が決まった。
水野新副議長は「町の発展、町民のよりよい暮らし実現のため、5年後、10年後を見据えた議会運営、議会改革に取り組みたい」と述べた。
その後、各常任委員や議会運営委員を選任し、各委員会の正副委員長をそれぞれ互選。気仙広域連合や大船渡地区環境衛生組合、同地区消防組合、岩手沿岸南部広域環境組合の議会議員の選挙も行われた。
町当局からは議会選出の監査委員選任の議案も上程され、菊池氏の選任案に賛成多数で同意した。
このほか、当局が提出した住田観光開発㈱(松田栄社長)を滝観洞観光センターの指定管理者に指定する議案も賛成多数で可決した。
新任期最初の議会開催を受け、神田謙一町長による基本方針演述も行われた。町総合計画に掲げる各分野ごとの政策を掲げたうえで「どのような困難にも町民力を結集する先頭に立ち、地域に、町民に、そして未来を担う子どもたちのために『希望にあふれる明るい住田の創造』に向けて前進していく」と改めて決意を示し、議員への協力を求めた。
同町議会において共産党籍の議長は初となるが、佐々木議長は臨時会後に開かれた町政調査会において「公平な議会運営のため、今後は無所属で活動する」との旨を説明。今後、必要な手続きを進めることとしている。
各常任委員と議会運営委の各委員、正副議長と監査委員の略歴などは次の通り(◎は委員長、〇は副委員長)。
【総務教民常任委】◎荻原勝、〇阿部祐一、瀧本正德、佐々木初雄、金野千津
【産業経済常任委】◎佐々木信一、〇高橋靖、菊池孝、林﨑幸正、村上薫、水野正勝
【広報編集常任委】◎水野正勝、〇荻原勝、阿部祐一、村上薫、瀧本正德、金野千津
【議会運営委】◎林﨑幸正、〇瀧本正德、水野正勝、荻原勝、佐々木信一
【気仙広域連合議会議員】村上薫、高橋靖
【大船渡地区環境衛生組合議会議員】佐々木信一、金野千津
【大船渡地区消防組合議会議員】阿部祐一、荻原勝
【岩手沿岸南部広域環境組合議会議員】林﨑幸正、菊池孝
佐々木春一議長(ささき・はるかず)住田町農協、陸前高田市農協を経て、平成21年7月に行われた補欠選挙で町議初当選。現在5期目。総務教民、産業経済、広報編集の各常任委員長、議会運営委員長を歴任。県立農業短期大学校卒。農業。下有住字火の土120。70歳
水野正勝副議長(みずの・まさかつ)参議院議員秘書などを経て、令和元年に初当選。現在2期目。遠野高校卒。農業。上有住字二反田118。37歳
菊池孝監査委員(きくち・たかし)住田町農協、陸前高田市農協を経て、平成15年に初当選。現在6期目。産業経済常任委員長や議会運営委員長を歴任し、平成27年から令和元年まで町議会議長を務めた。遠野農高卒。無職。上有住上家109の2。76歳