5年ぶりの祭り絵巻 芸文協印譜奉納などにぎやかに 月山神社(下有住)の五年大祭(別写真あり)
令和5年10月17日付 7面
住田町下有住に鎮座する月山神社(瀧本正德宮司)の五年大祭は15日、生涯スポーツセンターなどで行われた。神社から繰り出した神輿渡御の行列が秋めいてきた地域を彩り、同センターでは郷土芸能や手踊りを披露。地域住民らが、5年ぶりの祭り絵巻を楽しんだ。(清水辰彦)
同神社の五年大祭は4年に1度行われており、本来であれば昨年挙行される予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期したため、平成30年以来5年ぶりの実施となった。
この日は神社での祭事に続き、神輿渡御が行われた。当初は町道を通って生涯スポーツセンターへと向かう予定だったが、悪天候の予報となったことから、神社から町道に続く農道100㍍ほどを練り歩くにとどめた。農道周辺は稲刈りを終えた田が広がり、色づき始めた山々の下を行列が練り歩いた。
センターで祭事が執り行われたあと、大祭実行委員長の佐々木春一氏子総代長が「それぞれの地域に根ざした郷土芸能を持ち寄り、お祭りを盛り上げていただければ。存分に交流を深め、楽しんでほしい」とあいさつ。神田謙一町長も祝辞を述べた。
奉納では、火の土、新切、外舘、月山の各祭り組が郷土芸能や手踊りを次々と披露。人口減少により踊り手も少なくなってきている中、一般住民だけでなく、幼児や下有住出身者らも舞に加わり、世代を超えて祭りを盛り上げた。
郷土芸能のうち、外舘鹿踊では吉田久悦さん(51)と啓人さん(25)が〝親子共演〟を果たした。
外舘鹿踊は宝暦10(1760)年ごろに地域に伝わり、明治42年ごろに中断したが、昭和34年に50年ぶりに復活して現在まで踊り継がれている。48年に町無形民俗文化財に指定された。
この日、吉田さん親子を含むメンバーは、会場に集まった約350人を前に荒々しくも厳かな舞を披露。啓人さんは「小さいころから見てきたが参加は今回が初めてなので、精いっぱい踊った。今後も積極的に参加し、下の世代にも伝えていきたい」と伝承に意欲をみせ、久悦さんは「後継者不足となっている中で貴重な若手。将来につないでいってほしい」と願う。
月山神社は慶長年間に吉田筑後政義がまつったとされ、地域が一つにまとまり、自然の恵みに感謝するよりどころとなってきた。五年大祭は途絶えた時期もあったが、昭和59年に復活。東日本大震災発生を受け、例年会場としてきた旧下有住小グラウンドに木造仮設住宅が建設されたため、平成26年から同センターで芸能奉納が行われている。






