「全身全霊で臨む」決意示す 町婦人消防協力隊 女性消防操法大会出場へ 気仙地区からは初めて

▲ 訓練の成果を発揮することを誓った佐藤隊長ら

激励会後、訓練を行う隊員たち

 住田町婦人消防協力隊(佐藤菊子隊長)は、21日(土)に東京都で開かれる「第25回全国女性消防操法大会」に出場する。気仙地区からは初の出場で、16日夜に同町の大船渡消防署住田分署で激励会が開かれ、隊員たちは全国の大舞台で訓練の成果を発揮することを誓った。(清水辰彦)

 

 女性消防全国大会は、女性消防隊の消防技術向上と士気の高揚、地域における消防活動の充実を図ろうと、消防庁と公益財団法人日本消防協会が主催。昭和60年に第1回大会を開催し、平成9年以降は隔年で開催している。
 今年は東京都江東区の東京臨海広域防災公園を会場に、44都道府県の代表44隊、総勢約3000人が参加して日頃の訓練成果を披露し合う。
 消防操法種別は「軽可搬ポンプ操法」で、指揮者と1~4番員、補助員の計6人が操作員となり、小型のポンプを使って貯水槽からくみ上げた水を放水する。いかに迅速、正確に作業を進めるかが重要で、団員の士気や規律なども審査のポイントとなる。
 今回、町婦人消防協力隊は県消防協会の推薦を受けて出場する。出場メンバーは佐藤隊長(70)と、指揮者の紺野恵子さん(57)、1番員の菊池悦子さん(54)、2番員の橋本みづきさん(27)、3番員の菅野江里さん(45)、4番員の山内郁子さん(56)、補助員の水野幸恵さん(53)。7月から週2~3回ほど、住田分署を会場として同分署員の指導を受けながら訓練を重ねてきた。
 激励会には出場メンバーや2市1町の消防関係者ら合わせて約50人が出席。はじめに、県消防協会気仙地区支部長の大田昌広大船渡市消防団長が「ベストな操法を披露し、上位成績をあげることを期待する」と激励した。
 佐藤隊長は「皆さまの期待に添えるよう励みたい。初の全国大会だが、めげず、臆せず、全身全霊で臨む」と決意を示した。選手たちは激励会後、関係者を前に訓練を行って士気を高めた。
 同町では昭和28年9月、国鉄上有住駅が開業して機関車等の火の粉によって山火事が多発した際、男性の出稼ぎによる消防力低下を補うために婦人消防隊が結成された。昭和30年の町制施行とともに町婦人消防協力隊が組織され、以降は家庭内の防火、地区の防火点検を主眼において活動している。