12月から運行開始 新たな観光列車「ひなび」 JR盛岡支社 上有住駅にも停車
令和5年10月26日付 2面

JR東日本盛岡支社は12月から、新たな観光列車「陽旅(ひなび)」を運行する。デビューは同月23日の団体臨時列車で、以降は同30日から土・日曜日と祝日を中心に東北本線・釜石線の盛岡駅─釜石駅間で運行。釜石線では気仙で唯一、住田町の上有住駅にも停車する。今年6月には釜石線を運行して人気を集めていた「SL銀河」が引退しており、「ひなび」による観光振興に期待がかかる。
「ひなび」は、平成22年から今年8月まで青森県や本県を走っていたディーゼルハイブリッド車両「リゾートあすなろ」を改造したもの。
列車名は、岩手や青森の自然を車窓から感じ「ぬくもりあるゆったりした旅」をしてほしいという思いから名付けられた。コンセプトには、「北東北の自然」「地域とのつながり」を掲げる。
外装は、盛岡支社管内の気動車に広く用いられてきた通称「盛岡色」とも呼ばれる白地に赤ラインの配色を採用。横のラインを「ひも」に見立て、先頭に水引の結びである「梅結び」のデザインを用いることで、地域と地域を結ぶ列車をイメージした。
2両編成の中央には山を、周囲に波や川、花吹雪の模様を配置して豊かな自然を表現している。
1号車はグリーン車指定席、2号車は普通車指定席。座席は、1号車が4人掛けボックスシート12席、2人掛けボックスシート10席、1人掛けシート3席の定員25人。
2号車は2人掛けリクライニングシート32席、1人掛けリクライニングシート2席の定員34人。
デビュー日の12月23日は旅行商品専用の団体臨時列車として東北本線・釜石線を走行。同30日から来年2月末までは、臨時列車の「ひなび 釜石」として、土・日曜日・祝日を中心に盛岡~釜石間を1日1往復する。
「ひなび 釜石」の運転予定日は12月30、31日、1月3、6、7、8、20、21、27、28日、2月17、18、23、24、25日。運転時刻はA、Bの2パターンあり、土曜日と祝日は主にAパターン、日曜日と連休最終日は主にBパターンでの運行となる。
予約は乗車日1カ月前の午前10時から、みどりの窓口や予約サイト「えきねっと」で受け付ける。料金は運賃に加え、1号車(グリーン車指定席)は2000円、2号車(普通車指定席)は大人840円、小学生以下420円かかる。
A、Bパターンの運転時刻は別表。