寒さに負けず快走 種山ヶ原でトレラン大会(別写真あり)

▲ 物見山駐車場をスタートしてコースを駆け抜ける有住中の生徒たち

 住田町や奥州市などにまたがる種山ヶ原森林公園内で12日、「住田つながりトレイルランニング2023」(実行委主催)が開催された。さまざまな世代のランナーたちが、里に先駆けて初冬の雰囲気となっている種山を駆け抜け、自然を満喫するとともに参加者同士で交流も深めた。
 トレイルランニングは、自然に囲まれた中を走るアウトドアスポーツの一つ。ランナーそれぞれのペースで気軽に楽しむことができる。
 住田町では、新たな資源活用や交流人口拡大につなげようと平成30年3月、仮設住宅住民らのコミュニティー支援活動などを展開してきた一般社団法人・邑サポートや、同・SUMICA、町地域おこし協力隊、住民有志らで構成する実行委が発足。令和元年10月に世田米の町役場を発着点とし、街並みや自然を生かしたコースでの大会を開いた。
 新型コロナウイルスの影響で2、3年は見合わせたが、昨年は3年ぶりに種山ヶ原を舞台に開催した。
 今年も種山ヶ原をコースとし、「学生の部」「ミドル」「ロング」の3部門を設けた。学生の部は4㌔コースで、物見山駐車場を出発し、カタクリの広場、水辺の広場などを経由してイベント広場がゴール。
 ミドルはイベント広場を発着点とする14㌔のコースで、ロングはミドルのコースを2周した。
 この日は気仙3市町や奥州市などからランナー23人がエントリーした。このうち、学生の部には、町立有住中学校の1~3年生17人が出場。日頃から全校でトレーニングに取り組んでいる同校では、本年度で閉校を迎えるにあたり、走りの成果を発揮しようと初めて団体で参加した。
 イベント広場での開会式では、多田欣一実行委員長が「この種山に精鋭が集まっていただいた。きょう一日頑張って、楽しくランニングしてほしい」と参加者を激励した。
 開会式後、各部門の参加者がそれぞれスタート。前日に降った雪がコース脇に残る中、ランナーたちは寒風をものともせずに自然の中を駆け抜け、ゴール後には温かい豚汁が振る舞われた。
 学生の部で1位でゴールテープを切った水野悠翔さん(3年)は「トレランは初参加。登りはきつかったけど、景色がきれいだし走りやすかった。また参加してみたい」と話していた。