豊かな森林・水産資源活用へ ワタミ、市、漁協など連携協定
令和5年12月1日付 2面
陸前高田市の森林資源や水産資源の有効活用に向け、11月30日、市や外食チェーン大手・ワタミ㈱(本社・東京都、渡邉美樹代表取締役会長兼社長)、広田湾漁協(砂田光保組合長)などによる官民の連携協定締結式が市役所で行われた。森林の多面的機能を守り、育てる活動を展開していく。水産分野では、同市の広田湾産海産物を国内外のワタミ店舗で提供し、品質の高さをPRしていく。
森林資源の活用に関する連携協定を締結したのは、市、渡邉会長兼社長が代表理事を務める公益財団法人SaveEarthFoundation(セーブ・アース・ファンデーション)、ワタミ子会社のワタミエナジー㈱(清水邦晃代表取締役社長)の3者。
連携事項は▽森林クレジットの創出・活用▽森林クレジット、森林生態系にかかる調査、普及、啓発▽森林保全活動の促進——など。これらを柱に、3者がそれぞれのノウハウを生かしながら多様な取り組みを展開していく。
森林クレジットは、脱炭素実現を推し進めるため温室効果ガスの排出量を取引する国の「J─クレジット」制度の認定を受けた段階で創出する構想。現時点で来秋の取引開始を見込んでいる。
「企業の森」制度の導入も計画。同制度では、市が民間企業から森林整備にかかる寄付金を受け付け、市は企業に対し、森林活動を展開できるフィールド(市有林)を提供する。
一方、水産資源の活用に関しては、ワタミと広田湾漁協が包括連携協定を結んだ。
国内外に400店以上を展開している同社の店舗で今月以降、広田湾産のカキ、ホタテ、エゾイシカゲガイ、ワカメなどを提供する。国内随一の利用実績を誇る同社の宅食事業でも使用していく。
ワタミは気仙町の東日本大震災浸水跡地に、「命と循環」をテーマにした体験型の農業テーマパーク「ワタミオーガニックランド」を整備し、3年春に開業。同市の真の復興、地域活性化に向け、緑や海を守る活動にも行政などと連携しながら取り組もうと、今回の協定締結に至った。
佐々木拓市長は「市の森林資源を後世につなぐ取り組みを皆さんと一緒に一生懸命展開していきたい。広田湾の海産物は非常に高品質で、市場でも高い評価を得ている。ワタミの各店舗などで消費者へ届くのは、生産者のやる気につながる」と期待を込めた。
渡邉会長兼社長は「広大な陸前高田の森を再生させることは、『命を守る』ことそのもの。市と連携しながら取り組んでいきたい。広田湾の水産物はワタミの外食と宅食でフルに使い、どんどん販売していく」と力を込めた。






